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アメリカTV・インタビュー

現地情報誌「ライトハウス」が過去に取り上げた、アメリカで活躍する俳優、監督/プロデューサー、脚本家へのインタビュー記事など。

ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

小児科医/司会者 ジム・シアーズ

公共電波上の発言は責任重大

Dr. Jim Sears
1996 年、セントルイス大学医学部を卒業、オハイオ州で小児科研修医を修了。カリフォルニア州カピストラーノ・ビーチで、両親が開業したシアーズ小児科医院を弟と共に運営する医者一家。一家の著書『The Baby Book』
『The Premature Baby Book』等は和訳されている。『Dr.Phil』『Help Me Grow』(PBS)で 小児科の専門知識を時折 披露していたが、2008 年秋より『The Doctors』の司会者の1人に抜擢され、現在活躍中。


昨夏、『The Doctors』の制作チームに会った際、場慣れしたトラビス・ストーク先生(『The Bachelor : Paris』)に気を取られていたからか、印象が薄かったジム・シアーズ。フタを開けてみたら、4人の司会者の中でチャレンジ精神旺盛で、包容力ある理想の医師はシアーズ先生だと判明した。


開業医からテレビへの飛躍は?

シアーズ(以下S) :3年ほど前から『Dr. Phil』に小児科医として何度か出たのがきっかけです。ドクター・フィルのご子息で、本作プロデューサーから出演を依頼されました。


診察の時間はありますか?

S :第一線で働く医師が司会者の条件なので、診察時間は死守していますよ! 職場の症例を取り上げることも多いので、週1〜2日は診察。2日はロケ撮影、木、金の2日間で7、8本を公開録画します。


笑いのネタになっていらっしゃいますね?

S :網タイツをはかされたり、宙ぶらりんにされたり、なかには不愉快な実験もありますが、冒険だと思って何でも(笑)!


この仕事で、人生観が変わりましたか?

S :開業医の患者数はたかが知れていますが、視聴者何百万人というのはうれしいようで恐いというか…。公共の電波に乗って、毎日お茶の間に招かれる情報発信者の責任の重さを感じますね。一語一句に気を遣うようになりました。


話しやすい医者を見つける方法を教えてください。

S :恋人探しと同様、数をこなすしかありません。充分下調べして、「面接」感覚で初診に臨みましょう。気が合うか、聞き上手か、慎重派か大胆か等を見極め、満足がいかなければ、諦めないで探すことです。医者は、乗り換えられても気にしませんから(笑)。


開業医の立場から、医療は今後どうなると思われますか?

S :国民保険の方向に進みつつありますが、内科医数を増やさない限り、待ち時間が今以上になるだけです。専門医の方が高収入なので、内科医は近年減っています。保険会社が口を挟んで、思い通りの治療ができないし、医院を維持していくためには患者数を増やすしかありませんが、そうなると患者の悩みを丁寧に聞く時間がない=やり甲斐がないというジレンマです。保険がないから医者に行かないため、重症になって駆け込む人が年々増加しているのも確かだし、肥満、糖尿病等の成人病も増えているので、予防医療を充実させるしかありません。


最近は緑茶が大流行りですが、「流行」についてのご意見を。

S :「流行」は番組で検証します。有名人が効くと言う「今週のオススメ」等に科学的裏付けがあるかを確認しています。また、ネット上の情報=事実ではありません。まことしやかな作り話もあるし、素人が信じていることが書かれているだけかもしれないし…。Mayo Clinic 等の信頼できるHPで、根拠やデータ源を確認するのが得策です。


風邪の治療薬の開発状況は?

S :何十年研究しても駄目ですね(笑)。常に進化する何百種類のウイルスをやっつける1錠は、初めから負け戦かもしれませんよ。



(2009年6月15日号 掲載)






[業界コボレ話]
『TV Week』誌に21 世紀の最優秀ドラマ、コメディー6本と各ジャンルの男優と女優6人を投票したばかりだというのに、今度はTCA(テレビ評論家協会)賞の投票。去年、トム・ハンクスを拝ませていただいた例の表彰式が、今年も7月のプレスツアー中に開催されるので、投票義務がある。

今年から会員同士が討論できるよう、ネット上に場が設けられた。毎分のように、全米の評論家同士が、あの俳優が良い! とか、この作品に投票すべき! の雑音がメールで届く。鬱陶しいったら、ありゃしない! エミー賞のように、黙って投票させて! 「口は禍の門」変じて、ネットは禍の門だ。