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アメリカTV・インタビュー

現地情報誌「ライトハウス」が過去に取り上げた、アメリカで活躍する俳優、監督/プロデューサー、脚本家へのインタビュー記事など。

ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

エンターテイメント・ライター/ジム・コルッチ

生みの苦しみは記憶に残らない

ペンシルベニア大学でコンピューターとマーケティングを専攻しながら、学園誌に映画評論を投稿。プログラミングやメディアリサーチを経て、『TV Guide』『CBS Watch』『In Touch』誌に投稿するライターに転身。著書に『Will & Grace: Fabulously Uncensored』『The Q Guide to the Golden Girls』。アニメ番組の企画、衛星ラジオ放送でテレビ評論、他分野の本執筆など活躍は多岐に渡る。夢はテレビ番組創作。


プレスツアーで知り合ったジム・コルッチは、テレビ番組のオフィシャルガイドを2冊も書いた大先輩。ツアー終了後、『The Q Guide to the Golden Girls』の出版記念イベントに招待された。『Desperate Housewives』の創作者、マーク・チェリーをパネラーに迎える程、今を時めくコルッチだが、素顔は意外や意外…。

Photo: Photographer/Erica Berger
ⓒLifetime All Rights Reserved.


大物、チェリー参加の楽しいパネルディスカッションでしたね。

コルッチ(以下C):3カ月前からおうかがいを立てていましたが、スケジュール調整ができるか不明という返事ばかり。半ば諦めていたら、12月中旬に確約の電話が入って。『The Golden Girls』で放送作家として1人前に育ててもらった思い入れが深いし、裏話を披露する機会は珍しいから、休みを返上して来てくださったのでしょう。本を書く時も、『Desperate Housewives』で復帰直後の忙しさの中、2度もインタビューに応じてもらって、感激!


『Golden Girls』のどこに惚れ込んで、本まで書かれたのですか?

C:「女友達は永遠!」。恋人も欲しいけど、結婚する必要はない。傷つけば友達とチーズケーキに慰められる。共感する女性は多いはず。知的な台詞と衣裳は、ゲイ仲間に大受けなので、本の切り口はゲイの視点です。


大好きな番組の本を2冊書いて、「やった!」と思った瞬間は?

C:憧れの創作者と俳優に会えたこと。フリーのライターの醍醐味は、憧れの人を目前にして、「夢じゃないよ! よくここまで来たもんだ!」と思う瞬間。幸せの頂点では「生みの苦しみ」は、記憶に残っていないから不思議(笑)。あの頂点よ、もう1度→次を書かなきゃ! と焦る程。


昔からジャーナリスト志望?

C:作文が好きなテレビっ子でしたが、気後れして将来の夢はジャーナリストとは書けない子。専攻はマーケティングとコンピューター! 数学や分析は嫌いではないけど、コンピューター専攻なんて自虐的ですよね(笑)。気が狂わないように、学園誌に映画評論を投稿したり、暇を見つけては書いてました。「いつかプロに」が、心の隅にあったのかな? でも、「テレビのことを書こう!」と決めてからですよ、飛躍できたのは。


卒業後、すぐに決心を?

C:とんでもない! 就職して経理関係のプログラミングを少々、広告代理店に転職してマーケティングを7年。会社は食べるためと割り切って、「メディアリサーチが大好き!」という演技を続けつつ(笑)、フリーで投稿していました。昼間にインタビューが入り、個室の戸を閉めてこそこそやったり、取材で休暇を取らざるを得なくなったりして、「限界!」と退職。


もの書きにアドバイスを。

C:書いて、書いて、書きまくること。好きな番組のスペックやパイロット、企画書など。いつか花開きそうになった時に、毛色の違うサンプルから選んでくださいと言えないと、蕾で散ってしまいますよ。ただ、僕も完璧にやっているという訳ではないので、悪しからず(笑)。








[業界コボレ話]
 1年間休職し、テキサスの田舎町に家族と移り住み、フットボール文化をルポしたビッシンガーの著書『Friday Night Lights』。テレビ番組は原作を遥かに越え、近年稀に観る秀作だ。若者に夢と希望を託す大人は、完璧ではないが、1本筋が通っているし、女性は現実的で逞しい。米国の底力はこういう町にまだ息づいているのかもしれない。
 残念ながら、秀作=ヒットの図式は成り立たず、NBCがじっと我慢の子で継続するか、5月で一巻の終わりになるのか? 視聴率が高かったのに姿を消した『Commander in Chief』や、1シーズンで完結の憂き目に遭った知的な『Jack & Bobby』の仲間入りか? この手の秀作が四苦八苦とは、世知辛い世の中になったものだ。