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アメリカTV・インタビュー

現地情報誌「ライトハウス」が過去に取り上げた、アメリカで活躍する俳優、監督/プロデューサー、脚本家へのインタビュー記事など。

ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

脚本家/プロデューサー ジェニー・ビックス

おっかなびっくりの領域に追い込む

生粋のニューヨークっ子。広告代理店で5年間勤務後、コメディアンを目指してGotham City Improvに入団。舞台に立つより、脚本家の道を選び、ロサンゼルスに移住。『Seinfeld』『Dawson's Creek』の逸話を執筆後、映画『What a Girl Wants』『The Nanny Diaries』の執筆も手がけた。『Sex and the City』で数々の賞を受賞し、『Leap of Faith』を経て、2006年より『Men in Trees』で活躍。夢はミュージカルの創作。


ウッディー・アレン監督を崇めながら大人になった、生粋のニューヨークっ子、ジェニー・ビックス。一世を風靡した『Sex and the City(SATC)』でロマンチック・コメディーの腕を磨き、現在『Men in Trees』を制作中。バンクーバー=ロサンゼルスの往復を繰り返す、ノリにノッているビックスに聞いた。

Photo: Photographer/Christina Peters


面白いだけでなく、貴重なメッセージが盛り込まれた、勉強になる番組ですね。

マリンのナレーションは私が書くので、「役に立つ」とか、「生き方を見直した」とか聞くのは何よりうれしいです。「快適な生活と引き替えに?」と、おっかなびっくりの領域に主人公を追い込むとドラマになるし、マリンの二の舞を踏みたくない視聴者に予防策を提示できたらと。


親友ジェーンが、アラスカの恋人とは長続きしないと悟って、ニューヨークに帰ったのは賢明ですね。「デキる女」症候群として書かれたのですか?

恋愛ではどうしても女が舵取り役ですが、社会でも女の方が「デキる」と、両方に力の配分という負担がのしかかります。「デキる女」だけど、愛も家庭も諦めていないという面は、第2話でマリンのウェディングケーキを捨てきれないジェーンで表現しました。でも、彼には「デキる女」の面しか見せていないので、深入りすれば衝突の危険が…と、ニューヨークに逃げ帰りました。


ABCへの売り込みはどのように?

タネを明かすと、87年に『Susie's Alaska Men』という雑誌を見たABCが、テレビ化の権利を買ったことが発端で、制作してみないかと、お話がありました。男は懲り懲りと失望した女を、男世界に放り込んだらロマンチック・コメディーになります。『SATC』のライターが、いつも「恋愛の大家」として引き合いに出され、何も悟っていないから失敗談が書けると主張しても、誰も信じてくれなかった。その体験から、祭り上げられた大家の「医者の不養生」を描きたいと提案しました。


放送作家になるまでの経緯を聞かせてください。

広告代理店に5年勤め、企画・売り込みをじっくりと仕込まれました。退職してGotham City Improvという即興劇団に入ってコメディアンを目指しましたが、舞台に立つより脚本を書く方が性に合っていると悟って、LAに来ました。マイケル・パトリック・キングというプロデューサーと仕事をしたおかげで『SATC』に引っ張ってもらいました。


ロマコメを選ばれたのは?

昔から夢や希望が一杯のロマンチックな話を書くのが好きで、書いているうちに専門になってしまったというのが本当のところ。恋愛関係を分析して、それを乙女チックな目で見るのが好きです。スパイものを書けと言われても絶対無理!(笑)


同ジャンルを目指しているライターにアドバイスを。

どのジャンルでも同じですが、書けば書くほど上達するはず。大切なのは、「どうしても伝えたい!」と、情熱を注ぎ込める内容を選ぶこと。自らの感動体験は、絶対に人の心を動かすものです。








[業界コボレ話]
 『Dancing with the Stars』がシーズン4にして、これまでの視聴率を上回って華やかに再登場した。日本で同様の番組を観たが、若い女優対中年女優の一騎討ちだった。ぴちぴちギャルはフラメンコの大御所から、中年女優は日本人夫婦プロから手ほどきを受け、最後にプロ3人が判定する趣向。
 ギャルの飲み込みの早さには、師匠もびっくり! しかし、練習しないので、大御所が激怒。一方、中年は、勘も覚えも悪いが、師匠夫婦に励まされて毎日努力する。早い話が、ウサギとカメ。
 カメの勝利を目の当たりにし、私の人生に出没するウサギがちらついた。カメの底力と努力の価値を再認識させる良い番組だった。日本人って、根性モノ=努力が大好きな国民なのだ!