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アメリカTV・インタビュー

現地情報誌「ライトハウス」が過去に取り上げた、アメリカで活躍する俳優、監督/プロデューサー、脚本家へのインタビュー記事など。

ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

俳優/ジェレミー・ラッチフォード

父親から生きることを学んだ優しい人

Jeremy Ratchford
 カナダ生まれ。学芸会で舞台に立って以来、自らの天職は俳優と決めたという。クラウン演劇学校で学び、DJ・港湾労働者・大工など、さまざまな職業を経て、80年代半ばからカナダでテレビ出演するようになった。映画『Angel Eyes』『Unforgiven』など、テレビ『The Practice』『Buffy the Vampire Slayer』『CSI』『JAG』などにゲスト出演後、03年よりCBSの人気番組『Cold Case』のニック・ベラ刑事役で活躍中。

Photo:Eric Liebowitz/WB/CBS ©2005 Warner Bros.
Greg Gayne/WB/CBS ©2005 Warner Bros.


『Cold Case』で強面のベラ刑事を演じるジェレミー・ラッチフォードだが、実際は撮影班にまで気を遣う思いやりある人。ようやくつかんだ初のシリーズ出演に感謝、感謝の毎日!!


多数のゲスト出演をしていますが、レギュラーは何本目?

ラッチフォード(以下R):カナダで『Blue Murder』を3年やりましたが、米国では初めてです。俳優仲間から番組を誉められる度に、ラッキーだったなと…。感謝、感謝の毎日です。


キャストは仲が良いですね

R:日曜日に集まって一緒に番組の放映を観ますし、出番のない日でも電話するほど。それに長時間働いてくれる撮影班を退屈させないのも、俳優の仕事と僕は思うので、楽しく働いてもらえるように気を遣います。


高視聴率の秀作に出ている感想は?

R:20年余り俳優をしていますが、本を読んで、演技して、どっぷりと浸かっているのに、編集したものを観ると、いつも胸が詰まります。心を動かす番組だと、よく街でファンに声をかけられます。なかには「あの逸話での態度は何だ!」と叱られることも。脚本を書く訳じゃないから、どうしようもないのに(笑)。


ファンは何に感動すると言いますか?

R:母親の息子に対する愛、孫が祖母に安らかに眠ってほしいと願う気持ち、罪を背負って来た人の償いなど、人間のドラマが1番。懐かしい音楽がバックに流れるモンタージュ形式のクライマックスもグッと来るし、主人公・リリーがいつも接点となっていること。だから、できるだけリリーに場面を譲ります。僕なんかより、美人が接点になっている方が良いでしょ?


俳優歴は?

R:高校時代、トロントにオーディションに行くようになりました。初めは見よう見まねでしたが、クラウン演劇学校で北米インディアンとヨーロッパの演劇手法を勉強しました。トロントで10年、ロサンゼルスで10年になります。


いろいろな役をしていますが、好きな役は?

R:今、演じている、ぶっきらぼうでタフな役は何をしても許されるから楽しいです。先日、全米の優秀な刑事の表彰式に招待され、「同僚にベラみたいな刑事がいる」と聞かされました。型破りで、しかも現実味がある役が理想!


お手本は誰ですか?

R:グラフィックデザイナーをしていた父。いつも面白い話をしてくれたし、忍耐強く、尊敬の念を持って接してくれました。子供ができて、行動で手本を示してくれる父の偉大さを再確認しています。


俳優を目指している人へアドバイスを

R:オーディションで、失敗を繰り返して学ぶこと。自信満々で演技しても、雇う側はまったく違う人物をイメージしていたなんてザラです。30年後には、この恥ずかしい体験も笑って話せるようになると信じて臨むこと。ノックして、戸が開かなかったら、ブチ破るほどの気持ちで! とにかく、忍の一字。だから俳優には、極寒にジッと我慢の子で育ったカナダ人が多いのかな(笑)。






[業界コボレ話]
 ヒットはいかにして生まれるのか? これは永遠の謎で、ヒットしてから分析するのが精一杯。先日も、昨年大ヒットしたABCの『Desperate Housewives』を創作したマーク・チェリーがテレビ芸術科学アカデミーで内輪話を披露してくれた。
 コメディーの古典と言える『The Golden Girls』の脚本を何本も書いた後、コメディー作りに専念。そんなベテランも「今を時めく」脚本家ではないと、3年も干された。当時、産後のうつ病で子供5人を殺害した「イエーツ事件」が世間を騒がせており、母親が告白した自らの暗い体験談に、母親業にも人には言えない暗闇があることに気付き、番組を創作するに至った。
 「禍を転じて福と成す」とはこのこと。転んでもタダでは起きないのが、もの書き! マークは私の鑑である。