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アメリカTV・インタビュー

現地情報誌「ライトハウス」が過去に取り上げた、アメリカで活躍する俳優、監督/プロデューサー、脚本家へのインタビュー記事など。

ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

俳優/作曲家 マリアンヌ・ジャン・バプティースト

視聴者に任せるドラマが好き

Marianne Jean-Baptiste
ロンドン出身。王立演劇アカデミー卒。
 96年、映画『Secrets & Lies』でアカデミー助演女優賞候補となり、脚光を浴びた。90年代はヨーロッパの舞台、映画、テレビで活躍したが、2001年以降、映画『The Cell』『28 Days』『Spy Game』や、テレビ映画『Silent Hearts』『A Murder of Crows』、ミニシリーズ『The Wedding』などに出演。
 02年よりLAに本拠地を移し、『Without a Trace』のジョンソンFBI捜査官として活躍中。


燻し銀のような深い味わいある演技を見せてくれるマリアンヌ・ジャン・バプティースト。方言指導なしで、NY訛りをマスターしたのは、作曲家の耳の賜物。今夏、自作の短編を撮影し、『Without a Trace』(以下『WAT』)の監督にも挑戦。感性豊かな元舞台俳優に聞いた。


映画で大成功を収められたのに、LAで制作されるテレビシリーズ出演を決心されたのは?

ジャン・バプティースト(以下JB):子供は落ち着いた生活ができるし、私は仕事ができるので一石二鳥。『WAT』は、死体から始まらないこと、犯人捜査が趣旨ではないのが特徴。ほかの犯罪捜査ドラマと違って、「ハッピーエンドの可能性=微かでも希望がある」ことと、捜査過程で失踪者の生きざまを垣間見る人間ドラマという点が、気に入りました。


エログロが出て来ないので安心して観られます。

JB:女性の胸は御法度で、首が吹っ飛んだりするのは良いって、どういう基準なのかしら?ほかの番組では最近、ますますエスカレートしてますね。


捜査官の私生活も見え隠れするのが好きなのに、シーズン6はサマンサの妊娠だけでしたね?

JB:先シーズン、キャストが薄っぺらになってしまったので、肉付けしてほしいです。犯罪捜査ドラマは1話完結型と見なされるので、私的な伏線を盛り込むと、売りづらくなるのかしら? 好奇心をくすぐる人間が捜査するから面白いんですよね? 私の役も始まった当初は、次々と苦い体験をしました。手術も体験したり、家族も時々出てきたのですが…。


『Wanted』という逸話を監督されたと伺いました。

JB:舞台出身なので、チームの一員として、創作に参加するのが基本姿勢でした。未知の世界でしたが、夏に自作を監督して練習しました。後から編集できない舞台と違って、テレビは編集で完璧にするので、カットの選択等、最終決定権を行使する醍醐味を味わいました。


NY訛りの方言指導を受けられたのですか?

JB:独学です。米語、特にNY訛りはとても楽しい挑戦です。ゲストがNY出身だと、微妙な違いが聞き取れるようになって、気が引き締まるの(笑)。


役者になろうと思われたのは?

JB:法学科に進むつもりでしたが、バンドで1年ツアーして、ロンドンの小劇場で何度か芝居をして決心。王立演劇アカデミーを受けたら、通ってしまって。入ってから、競争率に気付きました(笑)。卒業1カ月前に役が付いて、順調にここまで。


将来は、どんな役を?

JB:舞台ではおどけた役が多かったのに、10年余りドラマ漬け。コメディーに戻れないかしら? それから、悪魔の申し子みたいな役をしたいです。


お好きな番組は?

JB:『Weeds』と『Mad Men』が好きです。友達がゲスト出演したので、久々に『ER』を観ました。15年で随分変わりましたが、テレビを変えた画期的作品です。医療用語が解らないのに、視聴者は諦めなかったでしょ? 基準を高くして、「理解したいなら、勉強しなさい!」と、視聴者に付いて来るかどうかを任せるドラマが好きです。






[業界コボレ話]
Samantha Who?』のセットに招待された。日本人3人、和気あいあいの取材。日本ではグループインタビューの場合、誰が何を聞くか、更に質問する順番まで決めるそうだ。

世界中から記者が集まるジャンケットは、1グループに20人ほど詰め込まれるので、生き馬の目を抜くようなインタビューになる。気弱な人向きではない。タレントの話の腰を折るなど朝飯前。面の皮の厚い人の勝ちだ。
 
昨年、オーストラリアの女性が、LA在住の記者数人から「今度、下らない質問したら、主催局に言い付けるぞ!」と脅される現場を目撃した。LA在住の人間はいつでもセット訪問したり、インタビューできる。遠路遥々やって来る人たちに譲るのが筋では?