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アメリカTV・インタビュー

現地情報誌「ライトハウス」が過去に取り上げた、アメリカで活躍する俳優、監督/プロデューサー、脚本家へのインタビュー記事など。

ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

放送作家/プロデューサー:ベッツィー・トーマス

暇に飽かして書いた芝居が認められて

Betsy Thomas
ミシガン州出身。ノースウェスタン大学で演出家になる勉強をした後、LA に引っ越した。1992 年に執筆/演出した戯曲『Us & Them』『Choices』で注目を浴び、『My So-Called Life』のスタッフライターとしてテレビ界入り。30 分コメディーが得意で『Then Came You』『Run of the House』などの創作、制作に関与。2002年、ABC 用に創作した『My Boys』は、TBS でシリーズ化され、3年目は9話制作を手掛けた。


コメディー不作と言われながらも、TBSオリジナル『MyBoys』は3年目を迎える。根強い人気を誇るコメディーを創作したのは、演出家を目指していたベッツィー・トーマス。手塩にかけて育てたシリーズの人気の秘密を聞いてみた。


自作が毎週放送されるのは、どんな感じですか?

トーマス(以下T):うわっ!そんなこと、今までに聞かれたことなかったわ。うーん、毎日が楽しくて、楽しくて、仕方ない! って言えば良いのかしら? まさか、現実になるとは思っていなかったので、感謝感激雨あられの毎日。


創作3 本目の大成功ですが、きっかけは?

T :大学を出てすぐにLAに越してきましたが、そうそう面白い仕事があるワケもなく、補佐的なことばかり。暇に飽かして書いた芝居が認められて、エージェントが見つかり、気が付いたら、ハースコヴィッツとズウィック監督(『ラストサムライ』の制作コンビ)と話をしていたの・・・。運が良かったのね。


子供の頃から脚本家を夢みて?

T :舞台の演出をやりたかったの。LAに来た当時はインターネットもなく、仕事をする振りをして、何かを書いて暇潰しするしかなかった。でも昔書いたものを読むと恥ずかしくなるから、うまくなったのかな?って。


『My Boys』のビジョンは?

T :元々ABCのために書いた
作品。当時、女性の主人公が何か違う! と不満だったので、リアルな女性を描こうと。PJ同様、思考回路が男っぽい私の目から見た、男女の相違と類似点を映像化しようと思ったの。


スポーツ、ポーカー、はしご酒の世界とは無縁な私でも、肩肘張らずに生きるPJは新鮮で、しかも応援したくなるキャラですね?

T :嘘のない作品にしたかったので、大成功ってことね?うれしいわ! 素朴でさばけたPJの素直な生き方と、それを無条件に受け入れる友達や家族の輪が受ける要因かな?


休み時間に漏らしたことが、次の週には台本になるとキャストから聞きました。好みの役者を集めて実験ですか?

T :そう言われても仕方ないわね(笑)。実際に身に降り掛かったことを題材にするから、役者の体験をそのまま拝借することもあるわ。配役の際に、私のイメージに最も近い役者を選んだこともありますが、3年もやっていると、役者の性格がキャラを引っ張って行くようになりました。下手するとコメディーの題材になるので、私の近辺にいる人は、気をつけてものを言うようになったみたい(笑)。


ケレー・スチュアートが唯一の女っぽい女を演じていますが、配役は最後だったとか?

T :ほとんどの女優が、笑えるけれど、自意識過剰で、批判的なステファニーをオーディションで演じたので、「そんな嫌な女とPJが友達になるはずないでしょ!」と思いました。最後の最後まで決まらなくて。スチュアートは自分に自信があるから、PJを批判しない親友を演じてくれたので、これだ! と思いました。PJもステファニーも異種の自信を持った女性で、お互いの長所、短所を認めた上の友情です。



(2009年5月1日)







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