アメリカで暮らす楽しさが倍になる!アメリカでのコミュニケーション術

ライトハウス電子版アプリ、始めました

日本人だもの、日本人らしさを捨てる必要はありません。でも、アメリカ流のマナーとコミュニケーションを知っていれば、上司や同僚、取引相手、親戚、その他さまざまなコミュニティーとより深い交流ができるのも事実。アメリカ生活にブレイクスルーをもたらす、コミュニケーションのちょっとしたコツと、シーン別のマナーの知恵を伝授します。(2017年7月16日号ライトハウス・ロサンゼルス版掲載)
  
併せて「アメリカで暮らす楽しさが倍になる!アメリカでのマナーQ&A」もご覧ください!

 

コツ1:感情表現を大げさにしてみる。

日米のコミュニケーション法で大きく違うのが、感情表現の仕方。たとえば、何かプレゼントをもらった時、日本人の感覚では少しオーバーアクションと感じるくらい喜びを表現するのがアメリカではちょうどいいです。もちろん、性格的なこともあるので無理をする必要はありませんが、日本人同士で「ありがとう」を表現する時くらいの反応では、「気に入らなかったかな?」と思わせてしまう可能性があることは知っておきたいところ。特に喜怒哀楽の喜と楽の感情は人を幸せな気持ちにすることはあれど、不愉快にすることはまずありません。声のトーンから身振り手振りまで、思い切って感情を出してみましょう!

コツ2:言葉に窮したらとりあえず“Let me see…”

英語が聞き取れなかったり、あるいは聞き取れてもすぐには返事ができないような質問だった場合、「うーん」と黙って考え込んでしまうのはよくあること。しかし、日本人同士なら何となく通じ合えたとしても、そうでない場合は「聞いてはいけないことを聞いてしまったかな?」と相手を不安に思わせてしまう可能性が高いです。そんなこと言われてもすぐに英語が出てこない!という人に便利な切り返しが“Let me see…”。この一言で間をつなぎながら、もし質問が分からなかった場合は“You mean ×××?”というように問われた内容を聞き返せばOK。回答が難しいときは“That’s a tough question”というように、質問は分かったけれど答えにくいという意思表示をすればスムーズにコミュニケーションができます。

コツ3:ビジネスで I thinkは要注意。

日本語的な頭でいると、意見を表明するためではなく、断定を避けるために“I think”と使ってしまいがちな傾向があります。例えば、ある特定の事例について現状がどうなっているかを聞かれた時に“I think”で答えるのは適当とは言えません。この場合、あなたがどう思うかは重要ではないからです。英語的な発想では、断定ができないなら“I am not sure.I will check it out”と対応するのが一般的。どちらが良い悪いではありませんが、知っておいて損はない知識です。

コツ4:「英語苦手なんで…」は誤解のもと。

相手の英語が理解できないときや、自分の考えていることが話せないとき、「ごめんなさい、英語が苦手なんで…」と言ったことはありませんか?自分としては話が弾まないことへのお詫びの気持ちを表明しているつもりでも、言われた相手は「あなたとは話をする気がありません」という意思表示に受け取ってしまう可能性が大いにあります。移民の国、アメリカの人は、ブロークンイングリッシュに寛容であることは皆さん、体感されているはず。「ごめんなさい」と恐縮するより“Thank you for your patience”と付き合ってくれることに感謝すると相手を不愉快にさせないはず。

コツ5:アメリカに興味を持ってみる。

せっかくアメリカにいるのですから、ぜひ何でもいいのでアメリカの文化に関心を向けてみて。会話の糸口がつかめますし、知らないことを話すよりずっと会話がしやすく、英会話力アップにつながるはず。ローカルのニュースを見るのでもいいですし、政治に少し突っ込んでみるのでもいいですし、メジャーリーグやフットボール、バスケットボールなどスポーツファンになってみるのもいいですね。

コツ6:「日本では~」はほどほどに。

もちろん日本との違いを聞かれたときや、違いに驚いたことを伝えたいときはこの限りではありません。ただ、何かある度に「日本ではこうだった…」と言われると、違いを強調されているようで、あんまりいい気持ちがしないのは、逆の立場を想像してみると理解できるのではないでしょうか。そんなつもりなくついつい言っている人も多い言葉。口癖になっていないか、ちょっと振り返ってみて。

コツ7:メールは簡潔に、本題をすぐに。

特にビジネスにおいては日本語の感覚で英文メールを書くと、要点が分かりにくいメールになりがちです。くどくど説明するよりも、このメールの目的は何か、すぐに本題に入る方がアメリカにおいてはビジネスのやりとりは円滑なはず。また、多くの人がメールの宛名に“Dear”をつけると習ったと思いますが、基本的にはビジネスでも、“Hi”で始めてぶしつけということはありません。が、知らない相手に初めてメールを送る場合は“Dear”でもかまいません。

 

【取材協力】

BYBイングリッシュ・センター 陽子セニサックさん
個人レッスン制の英会話スクール、BYB English Centerを開設して30年以上。生徒のニーズに合った英語を指導。Web:www.bybenglishcenter.com

 

※このページは「2017年7月16日号ライトハウス・ロサンゼルス版」掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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