アイオワ州(16)/アメリカ中西部

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「マディソン郡の橋」の舞台・トウモロコシ畑が広がる農業州

アイオワ州の旗

東の境界をミシシッピ川、西の境界をミズーリ川に挟まれた農業州・アイオワ。氷河時代の終わりに流れ込んだ氷河が肥沃な土地を生み、全米A級土壌の4分の1が同州に集中している。

アイオワ(Iowa)州の基本情報
人口(2022) 3,193,079人
面積 55,838.9mile2
人口密度 (2020) 57.1人/mile
州都 デモイン(Des Moines)
州知事(2024) Kim Reynolds(共和党)
州のニックネーム Hawkeye State
人種の割合 白人89.8% / 黒人4.4% / アジア系2.8% / ヒスパニック6.9% / ネイティブ・アメリカン0.6%
1世帯当たりの平均収入 (2022) $69,588
貧困家庭の割合 (2022) 11.0%
住宅平均価格 (2017-2022) $181,600
平均家賃 (2017-2022) $891
観光情報サイト Travel Iowa
オフィシャルサイト Iowa.gov

(出典元:U.S. Census Bureau)

先住民との激しい戦い歴史が刻まれた砦

恵まれた土壌と地平線が続く平坦な土地は、90%以上が農業に利用されており、生産高の4分の1は海外に輸出されている。トウモロコシ栽培ではイリノイ州と全米1位を競う。人口の約75%が農業関連の仕事に従事している。
 
1673年にフランス人開拓団が到着。1803年、トーマス・ジェファーソン大統領がフランスから1500万ドルで買い取った「ルイジアナ購入地」の一部としてアメリカ領になる。当時多くの先住民が住んでおり、白人の定住に抵抗していたため、攻撃に備えて多くの砦が作られた。マディソン砦は同州で最も古い砦。1812年、ソーク族とフォックス族が砦を包囲して火を放った。現在でも、すすに覆われた状態の砦を見ることができる。
 
1830年までにはほとんどのソーク族がイリノイ州へ強制退去されられたが、1832年、ソーク族の酋長、ブラック・ホークは立ち退きを拒否し、白人移民軍と全面戦争に突入。ブラック・ホーク戦争と呼ばれている。ホークの激しい抵抗は、先住民の大虐殺で終結。移民軍は休戦の白旗も無視して先住民を皆殺しにした。州のニックネーム「ホークアイ・ステート(鷹の目州)」は、ホークの目があまりに鋭かったことから付いたと言われている。

人気映画のロケ地は一大観光名所に

人種比率では白人が圧倒的に多く、中でもドイツ系が約40%を占め、ミシシッピ川西岸のデュピュークは「アメリカのハイデルベルグ」の異名を持つ。全米で最大のオランダ人居住地でもあり、オランダ村も多い。
 
牧歌的な中西部を代表する同州では、1935年以来、250本以上の映画が撮影された。中でも有名なのは『マディソン郡の橋』だろう。この映画が公開されて以来、舞台となったローズマン橋は観光名所となり、主人公・フランチェスカの家も一般公開されている。また、『フィールド・オブ・ドリームズ』はダイアースベルで、『ツイスター』はエイメスで撮影された。

 

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