ニューメキシコ州(42)/アメリカ西部

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ネイティブアメリカンの聖地・色濃く残るメキシコ統治の面影

ニューメキシコ州の旗

かつてはメキシコだった同州は、現在もスペイン語が頻繁に使われ、スパニッシュスタイルの家が軒を連ねる。ネイティブアメリカンの建築様式、アドビスタイルの建物も多い。

ニューメキシコ(New Mexico)州の基本情報
人口(2022) 2,115,877人
面積 121,280.1mile2
人口密度 (2020) 17.5人/mile
州都 サンタフェ(Santa Fe)
州知事(2024) Michelle Lujan Grisham(民主党)
州のニックネーム The Land of Enchantment, The colorful State
人種の割合 白人 81.1% / 黒人 2.7% / アメリカインディアン 11.2% / アジア人 2.0% / ヒスパニック 50.2%
1世帯当たりの平均収入 (2022) $59,726
貧困家庭の割合 (2022) 17.6%
住宅平均価格 (2017-2022) $216,000
平均家賃 (2017-2022) $955
観光情報サイト New Mexico True
オフィシャルサイト NM.gov

(出典元:U.S. Census Bureau)

ネイティブアメリカンの高地からメキシコへ

標高1200メートルの高地砂漠である同州の最初の居住者、サンディア族が訪れたのは2万5千年前。1世紀にアナザシ族が移り住み、彼らは高い外壁を築く現存のプエブロインディアンに進化していく。スペイン人、ホアン・デ・オネートは1598年、同地に最初のスペイン人による州都、サンホアン・デ・ロスキャバレヨスを築いたが、1610年には新しい州都、サンタフェが作られた。
 
19世紀初頭には、ゼブロン・パイク中尉率いるアメリカ人開拓団のニューメキシコ入りが許された。1821年には、メキシコがスペインより独立。1846年には米墨戦争が始まり、アメリカの植民地となった。1854年、合衆国政府はニューメキシコおよびアリゾナ両州南部をメキシコから買い上げた。1912年、ニューメキシコは47番目の州として合衆国に加盟した。

ビリー・ザ・キッドが暗躍したリンカーン郡戦争

1870年代にサンタフェ鉄道が開通した頃から牧場経営が盛んになり、西部劇でも知られるリンカーン郡戦争の舞台にもなった。リンカーン郡で牧場経営をしていたタンストールとマーフィーという2人の牧場主が、殺し屋集団を雇うまでに争い合うようになり、ついには暴動にまで発展した。この事件を有名にしたビリー・ザ・キッドは保安官を殺したことでお尋ね者になり、21歳で射殺されるまでに21人を殺害したとされている。
 
第2次世界大戦中、合衆国のトップシークレットであったマンハッタン計画は、同州のロスアラモスで進行され、1945年7月16日に、州南部のホワイトサンズ実験場で原子爆弾の実験に成功した。
 
同州は観光地として知られ、石膏の白い砂漠が275平方マイルにわたって広がるホワイトサンズ国立公園や、幻想的な石灰岩の鍾乳洞が100以上も残存するカールスバッドケイバーン国立公園などが有名。また、州都サンタフェは芸術の街として知られている。

 

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