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現地情報誌「ライトハウス」が過去に取り上げた、アメリカ芸能界ゴシップ情報や、著名人・有名人へのインタビュー記事など。

ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

100万ドルのビンテージギターが見られる?
Rhinostones and Twangin' Exhibition

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 アメリカの音楽界で根強い人気があるカントリーミュージック。数々の大物スターたちが愛したギターと、彼らがステージ衣装として愛着した「ヌーディースーツ(Nudie suits)」を一挙に集めた展示会が、フラトン・ミュージアムセンターで始まった。ギター、スーツともにそれぞれ30点以上紹介されていて、ギターのほとんどが10万ドル以上、中には100万ドルの値がつくビンテージものもあるそう!? そして最も驚くのは、これらの出展品のほとんどがニューポートビーチ在住の日本人、マック・ヤスダさんのコレクションだということ。

 3月17日に行われたプレビュー・レセプションの模様を交えながら、その素晴らしさをご紹介していきます。


600本以上のギターを集めた日本人
マック・ヤスダさん

 神戸生まれのマックさんは、高校生の頃からカントリーミュージックを始め、バンドの仲間と練習したのが当時の大スター、ハンク・スノウ。そして数年後、ハンクの初来日コンサートを仲間と一緒に見に行き、楽屋を訪ねた時見たのが「マーティンD-28」。当時のマックさんには、それがただの古くて汚いギターにしか見えなかったそうだ。

 「ハンクに、『どうして大スターのあなたがそんな汚いギターを持ってきたんですか?』と尋ねたら、“You know nothing, kids”って、大笑いされたんです。笑われた理由がわかったのは、数年経ってからでしたね」とマックさんは振り返る。それ以来、ハンクとの親交が始まり、アメリカ留学中に再会。その後、ビジネスマンとして世界各地を飛び回りながら、カントリーミュージシャンとしての演奏活動と、ギターのコレクションを続けてきた。その数は、延べ600本というからすごい!

(写真)カントリーミュージック界に欠かせない人物、マックさん。俳優、プロデューサーとしても活躍中で、ユニオンバンクのCMやスティーブン・セガールの映画『INTO THE SUN』にも出演


往年のスターが愛着した
「ヌーディースーツ」とは?

 ギターとともにカントリーミュージシャンには欠かせないステージ衣装が「ヌーディースーツ」。これは、当時のハリウッドスターご用達のテイラーとして人気のヌーディー・コーン氏のデザインしたスーツのことで、ラインストーンをふんだんに散りばめて、カラフルな生地に様々なモチーフを刺繍しているのが特徴。その質感はなかなか写真では伝わりにくいけれど、とてもリッチ&ゴージャスで、あのエルビス・プレスリーも常連客だったそう。

 マックさんはギターとともに、スターたちのヌーディースーツも集め始め、自身の特注も含めその数は30着以上! ヌーディー氏は既に他界しているが、マックさんはお店を閉める前の最後の顧客だったそうだ。

(写真)ハンク・スノウのギター&衣装の展示コーナー


フラトン・ミュージアムにて
7月9日まで開催

 展示会が行われているフラトン・ミュージアムは、フリーウェイ91号線をHarbor Blvd.で降りて北へ約1マイル、Wilshire Ave.にある。フラトンはエレキギターメーカー、フェンダー社発祥の地ということもあり、昨年フェンダーギターの展示会を開催し、大きな反響を呼んだ。それで、今度はカントリーミュージック系のギターとそのステージ衣装の展示会を開催することになったそうだ。

  3月17日に行われたレセプションにはビリー・ウォーカーも駆けつけ、ミニコンサートではなつかしのヒットソングに会場は大盛り上がり!  展示会は、7月9日まで開催される。

 マーティンやギブソンといった幻の名機やスターたちのステージ衣装を見れば、あなたもきっとカントリーミュージックやアメリカ音楽のルーツを感じられるはず。

(写真)ステージのビリー・ウォーカーとマックさん(左)。マックさんはカントリーミュージシャンの登竜門であるナッシュビルのグランド・オール・オープリーにも30回以上出演している



66年ハンク・スノウのため特別製作された「マーティンD-45」。戦後の「D-45」の第1号プロトタイプでカントリー界では超有名。保険金額は100万ドル! 戦前(1933-42)のオリジナル「D-45」は91本のみで、現存する約70本中14本はマックさん所有
有名なファーリン・ハスキー愛用の「フランク・ゲイ」特製ギター。こちらの値段はなんと30万ドル! ほかにも「1939 Gibson SJ-200」など幻の名器も展示されているが、1938年から42年製作のSJ-200、約100本のうちマックコレクションは6本
こちらはマックさんが「クラフターズ・オブ・テネシー」に特注したオリジナルデザインのギターで、wagon wheel(幌馬車)をモチーフにしたもの。これを見たミュージシャンたちは、マックさんにオリジナルギターの特注を依頼するようになったそう

ポーター・ワゴナーは現在最年長の大御所ミュージシャン。いまだ現役でヌーディースーツは60着保有。マックさんは彼の依頼で、右上の赤い幌馬車のギターと色違いの青いギターを特注したそうだ
真ん中の赤いスーツは、アリゲーターをモチーフにした刺繍がほどこされたジミー・シー・ニューマンのスーツ。ヒットソング『アリゲータ・マン』以来、ジミー自身が「アリゲータ・マン」と呼ばれていた
右の鶴の青いスーツはマックさんがハービー・クランツにオーダーしたスーツで、着物の生地を使ったもの。隣のバンジョーは正倉院の宝物、琵琶をモチーフにオウムの絵柄を貝で装飾。作者は螺鈿細工で有名なラリー・ロビンソン





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Fullerton, CA 92832
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