残業代と給与税

給与明細には目を通しても、給与に関する詳細なルールまでは理解していない人も多いのではないでしょうか。雇用主と従業員の両方がルールを理解すれば、雇用に関する意思疎通がしやすくなります。今回はカリフォルニア州の残業代と給与税を解説します。


カリフォルニア州の残業代の計算方法

1日8時間以上、1週間に40時間以上働いた場合は、基本時給の1.5倍(①)か2倍(②)の残業代が支払われます。①1日の労働時間の8~12時間分と、7日連続勤務の最終日の最初の8時間に対して適用されます。1日10時間働いた場合は、8時間を超えた2時間に、7日連続勤務の最終日に4時間働いた場合は、4時間全てに対して基本時給の1.5倍の残業代が発生します。②1日の労働時間が12時間を超えた分と、7日連続勤務の最終日の8時間を超えた分に対して適用されます。1日14時間働いた場合は、8~14時間の最初の4時間に対して基本時給の1.5倍、それ以後の2時間に対して基本時給の2倍です。7日連続勤務の最終日に11時間働いた場合は、最初の8時間に対して1.5倍、それ以後の3時間に対しては基本時給の2倍の残業代が発生します。

ただし、給与体系が時給以外の場合は、年収を2080時間(52週×40時間)で割った額を時給として計算します。また、管理職や給与が週給640ドル(時給16ドル)以上の場合は対象外です。有給(PaidHoliday、SickPay、PaidVacation)は連続勤務には含みません。


注意点

労働時間が週40時間未満でも表1のように働いた場合は、8時間以上働いた日に対して、6時間の残業代が発生します。


給与税

給与税は、基本時給に残業代を足した給与に対して発生します。チップが発生する職種の場合には、それに対しても給与税が発生するので気を付けましょう。また、給与が発生すれば、従業員だけでなく雇用主も連邦とカリフォルニア州に対して給与税を支払う義務があります。その給与税にはさまざまな種類がありますので、表2をご参照ください。
 
※W4(連邦)・DE4(カリフォルニア州)とは、企業から給与をもらう際の源泉率を決めるために記入するフォームです。未婚の場合は最も源泉率が高いなど、婚姻の有無やフォームの指示で導き出した数字により、源泉率が変わります。ただし、カリフォルニア州に対してのDE4は、W4で代用する場合もあります。
 
(2014年1月16日号掲載)

石上洋◎米国公認会計士
カリフォルニア州立大学ロングビーチ校を卒業後、大手監査法人、現地会計事務所パートナーを経て石上・石上越智会計事務所を設立。税務をメインに事業を展開。
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米国公認会計士・石上洋さんのインタビュー

※本コラムは、税に関する一般的な知識を解説しています。個別のケースについては、専門家に相談することをおすすめします。ライトハウス編集部は、本コラムによるいかなる損害に対しても責任を負いません。

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