アメリカ生活大辞典
移民法の基礎知識アメリカで暮らしていく外国人として、もっとも身近な法律である移民法。ここでは短期滞在のための非移民ビザから、グリーンカードと呼ばれる永住権まで、その種類と取得方法を紹介する。 |
滞在目的別に取得する
非移民ビザ
90日以内の滞在で旅行者としてアメリカを訪れる場合は、ビザウェイバーと呼ばれるビザ免除プログラムを利用する人がほとんどである。しかし、90日以上の旅行、勉学、就労を目的として、一時的であれ、アメリカに生活の基盤を移すのであれば、ビザを取得する必要がある。
短期商用・観光ビザ
■B-1ビザ
短期商用ビザと呼ばれ、市場調査、商談などを目的に訪れる人のビザ。アメリカでの就労は認められない。1度に3カ月または6カ月まで発給されるが、ビジネスが長引く場合は、1年から10年の滞在が認められる場合もある。
■B-2ビザ
観光ビザ。通常90日以上6カ月未満滞在できる。延長は病気など、緊急時のみ認められる。
学生ビザ
■F-1ビザ
語学学校、コミュニティーカレッジ、大学、大学院などへの就学を目的とする学生のために発給される。
ビザの期限は最長5年間で、その後の延長も可能。取得には、就学先の学校からのI-20と呼ばれる入学許可証、財源証明書、卒業・修了後は母国に速やかに帰国する意思を示す書類を用意して、大使館、領事館に申請する。
■M-1ビザ
メーキャップ、ジュエリーデザイン、理容、パイロット養成学校での職業訓練、技能養成を目的とする専門学校での就学のためのビザ。取得方法や条件はF-1と同じ。
学生ビザでの就労は、学校のカリキュラムの一部としてか、学内でのパートタイム就労といった特別に許可された場合を除き、一切許されていない。
しかし、両ビザともにオプショナル・プラクティカル・トレーニング(OPT)と呼ばれる実務研修期間があり(語学学校には与えられない)、これを申請すればF-1は最長で1年間、M-1は6カ月間労働許可を得て、期間内は合法的に働くことが可能。
特にF-1の場合は、卒業後に限らず、在学中もOPTを利用
できる。在学中に利用した場合は、卒業後に利用できる期間がその分だけ短くなる。
専門職ビザ
■H-1Bビザ
H-1Bの取得の条件は、申請者が4年制大学以上の学位、もしくは、それに相当する実務経験を持っていることだ。
大学での1年間の教育が3年の実務経験として計算されるため、短大卒の場合、6年間の実務経験が最低限求められる。
また、申請職種も4年制大学卒業以上の知識を必要とする専門的な職種でなければならず、大学での学位や実務経験もそれに関連があることが必要となる。給与も職種ごとに労働市場での指標となる平均額が公表されており、この金額以上の賃金を雇用主が雇用者に支払うことが目安となる。
H-1Bの有効期間は3年だが、最長で6年まで延長が可能。6年間就労した後は、1年間以上国外に滞在すれば、再度申請することもできる。
■H-3ビザ
研修者用のH-3は、日本では受けられない研修プログラムを、ビザのスポンサーとなる米国内の企業が持っていることが発給の条件。学位や実務経験などの条件は課されない。ビザの有効期限は最長2年間。研修期間中の労働に対し、賃金を受け取ることもできる。
商用ビザ・管理職ビザ
■E-1ビザ
E-1は、日米間で貿易・流通を行う日系企業に勤める駐在員とその家族のために発給されるビザ。申請の条件は、申請者が管理職以上、もしくは会社の運営に不可欠な専門的知識、特殊技能を有していること。また、ビザのスポンサーとなる企業が日米間で相応の貿易・流通業務を行っており、かつ、経営権の50%以上を日本人が有していることなどだ。
■E-2ビザ
E-2は、企業投資家とその家族のためのビザ。アメリカで会社を設立し、投資活動を行うことが条件となる。一定の投資額とビジネスプランなどの提出が通常必要になる。
■Lビザ
管理職ビザと呼ばれるLビザは、L-1AとL-1Bに分かれる。L-1Aは、アメリカにある同系企業(親会社、子会社、または関連会社)に駐在する経営者や管理職のためのビザ。過去3年間で最低1年以上管理職以上の役職で勤務していることが申請者の条件。L- 1Bは、L-1Aと同様の条件で、アメリカに駐在する特殊技術者のためのビザだ。
永住権
永住を目的とする移民ビザカテゴリーに属すのが永住権(グリーンカード)だ。その取得方法には、年に1度行われる抽選の他、アメリカ市民や永住権保持者の配偶者など、家族をスポンサーにする方法、雇用を通して雇用主をスポンサーにする方法、技術を通して、自己をスポンサーにする方法などがある。
永住権取得のステップはまず、州の労働省での労働証明書の審査、次は連邦の労働省での審査。その後移民局に移り、移民ビザ申請書(I-140 )の審査、最後にステータスの適応(Adjustment of Status)が行われる。
(情報は2007年5月現在)
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