非永住学生の大学進学(2)奨学金の獲得方法

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(2023年7月号掲載)

前回、アメリカに非永住ビザで滞在している学生が、アドミッションで優遇されることについてお伝えしました。市民権や永住権を持つ学生と比べて、非永住ビザの学生は合格しやすくなると共に、より多くの奨学金が大学から提示される可能性があります。ただし、非永住学生が奨学金を獲得する方法は、アメリカ人学生と少し異なります。今回は、学費を考慮した非永住学生の大学選びについてお話しします。

非永住学生も対象となる奨学金

大学の奨学金には、学生の能力に基づいて提供される「メリット・ベース」と、学生の経済的な必要性に応じて提供される「ファイナンシャルニード・ベース」に大別されます。メリット・ベースの奨学金は、国籍やビザの種類にかかわらず対象となるため、非永住学生でも獲得のチャンスがあります。ファイナンシャルニード・ベースの奨学金は、外国人学生は対象外となる場合が一般的です。ただし、アイビーリーグの大学や一部のリベラルアーツカレッジのように、外国人学生の経済状況を考慮して、ファイナンシャルニード・ベースの奨学金を提供する大学もあります。

メリット・ベースの奨学金獲得

一般的な非永住学生が学費を下げるのに最も効果的かつ最初に考慮すべきは、メリットベースの奨学金の獲得です。アメリカの大学の多くは、メリット・ベースの奨学金の制度を有し、評価の高い学生には積極的に奨学金を給与します。

メリット・ベースの奨学金の金額は、大学がその学生をどれくらい欲しているかで決まります。額は数千ドル程度から学費全額免除までさまざまで、家庭の経済状況は問われません。外国人学生を増やしたい大学では、非永住学生の評価はおのずと高まります。評価が高まるということは、すなわち合格発表時に提示されるメリット奨学金の金額が上がるということです。

興味のある大学のメリット・ベースの奨学金制度を調べるには、大学のFinancial Aidのウェブページを見ることをお勧めします。Merit Scholarshipsに詳細な情報が載っている大学は、メリット・ベースの奨学金制度が充実しています。ただし、詳しく書かれていない大学でも、評価の高い学生にメリット奨学金を提示するケースは多いです。

ニード・ベースの奨学金獲得

難関大学を目指す学生は、ファイナンシャルニード・ベースの奨学金も視野に入れて大学選びをすると良いでしょう。ファイナンシャルニード・ベースの奨学金をアメリカ人学生にのみ給与する大学は多いですが、経済的に恵まれた一部の大学は、外国人学生にも提示します。その大学を見極める方法として、CSS Profileが役に立ちます。CSS Profileは、FAFSAと同様にファイナンシャルニードを算出するツールです。外国人学生に対してファイナンシャルニード・ベースの奨学金を給与する大学は、外国人学生に対しても、CSS Profileの提出を求めます。2023年6月時点で、約150の大学が外国人学生に対してCSS Profileの提出を要求しています。

また、メリット・ベースの奨学金のない大学を目指す場合、ファイナンシャルニード・ベースの奨学金を狙うことになります。Stanford、Caltech、Pomonaなどがその例です。

州立大学よりも私立大学を優先

学費の面で、非永住学生は州立大学に進学する価値は低いかもしれません。州立大学にもメリット奨学金はあるものの、私立大学と比べ、かなり少額です。さらに入学審査でも、非永住学生の優位性が得られない場合があります。例えばカリフォルニア大学(UC)各校は、州内の高校を卒業する非永住学生を、入学審査でアメリカ人学生と同等に評価する場合が多いです。

また、非永住学生が州内大学に進学しても、州内学生の学費を卒業まで維持できません。21歳になると家族のビザから外れて学生ビザに替わり、その時点で州外学生の学費となります。

州立大学の州外学生の学費は高いので、メリット奨学金を獲得して私立大学に進学した方が、結果的に学費を抑えられる場合が多いのです。州立大学と同等かそれ以下の学費で私立大学に進学することは、非永住学生にも大いに可能です。

(2023年7月号掲載)

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