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テルコ・ゴルノーのきままなスクラップブック

生活に「手作り」をたくさん取り入れたブログでお馴染みの作者 テルコさんの「手作りの宝物」をご紹介します。

テルコ・ゴルノー
テルコ・ゴルノー

2003年よりLA在住。趣味は陶芸・編み物・水泳・サルサなど。旅行も好きで今まで訪れた国は62カ国。

Vol.44)切れないナイフと猪毛のブラシ

おもちゃって買っているつもりもないのに、どうして果てしなく増殖するのでしょうね。遊園地で当てたぬいぐるみ、誕生日パーティーでもらったグッディバッグに入っていたストロー、レストランでくれるクレヨンの折れたの、乾いてしまったプレイドウなどなど。私にはごみでも娘にとっては大切なコレクション。勝手に捨てた時に限って、「この前のサルのぬいぐるみはどこ?」なんて聞かれたりするものです。

「おもちゃよ、これ以上増えないで!」という気持ちもあって、クリスマスには実用的なプレゼントを贈りました。娘は料理の手伝いが好きで、私がキッチンに立って何かし始めると「I want to help you!」とやる気満々でやってきます。今までバターナイフで切らせていましたが、やはり切れないので限界があります。次に普通の包丁を渡したら、指を切ってしまい、しばらく包丁恐怖症になりました。それを夫に話したら、「僕がダウンタウンの刃物専門店に行って探すから任せて!」と、こちらも探す気満々。娘のために特別なナイフを選んであげたいらしい。結局、夫が買ったのは日本の包丁で、持ち手が面白いデザインの物を、わざわざ切れ味が鈍くなるように研ぎなおしてもらったそう。わざと切れないように研ぐなんて聞いたことないけど、その刃物店のおじさんが自分の孫にそうして使わせたとのこと。先端も丸く研ぎなおしてくれた、カスタムメイドの「切れるけど、切れ過ぎない」子供用包丁です。


この、手になじむ大きさの包丁のおかげで、ますますお手伝いに拍車がかかっています。野菜もさくっと切りやすく、週末にはレモンの実をもいできて、夫とレモネードなど作っています。


もうひとつはヘアブラシ。Mason Pearson というメーカーのイギリス製の猪毛の物で、私も数年前に購入してその素晴らしさに虜に。とかすと髪がしっとりして、頭皮も気持ち良く、ブラッシングが楽しくなるブラシです。


娘は寝相が悪く、寝起き後は髪の毛が爆発しています。朝の機嫌の悪い時にナイロンブラシでとかそうとすると、怒って嫌がるので、私もうんざりしていました。それを見かねて、夫が「もっと柔らかいブラシないの?」と。調べてみたら、同じMason Pearson で子供用の柔らかい猪毛のブラシで持ち手がピンク色のがありました。子供に与えるには高価ですが、使い心地の良さは私が保証済み。お父さんに買ってもらったブラシだと、とかすのを嫌がらないのですから、子供って不思議です。

娘にも本物の良さをわかってほしい、とかいう大それた気持ちはなくて、むしろ贅沢に慣れて、ある物で工夫ができない子になっては困ると考えます。「包丁がなければ、手でちぎろう」っていう柔軟さを失ってほしくない。同時に、物を大切に扱うことも覚えてほしい。何事もバランスが大事ですよね。

ピンクのブラシで髪をきれいにとかし、適度に切れる包丁でセロリなど刻んでくれる、おしゃまなソフィ。セロリを切るだけじゃなくて食べてくれたらいいんだけどな。


週末に庭仕事を手伝った後は、お父さんとレモネードを作るのが新しい習慣。もちろん、自分の包丁でレモンを切ります。
できたレモネードをお気に入りのストローで飲んでいます。
包丁だけじゃなく、おろし器も使います。ズッキーニをおろして、ズッキーニブレッドを焼く手伝いをしてくれました。
最近、簡単な足し算に夢中で、お父さんに教えてもらっています。
寝癖が付いた髪を自分でとかすようになりました。
これが子供用のMason Pearsonのブラシ。レトロな箱もかっこいい。


●テルコさんのホームページはこちら
 →「Sunny's Laboratory」


(2012年2月16日号掲載)