オクラホマ州(37)/アメリカ南部

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多彩な先住民部族が集まる・共存の歴史の地

オクラホマ州の旗

早い者勝ちで土地が無償で与えられたことから「Sooner」のニックネームを持つオクラホマ州。先史時代の恐竜の化石から先住民の涙の歴史まで、多彩な顔を持っている。

オクラホマ(Oklahoma)州の基本情報
人口(2022) 3,986,639人
面積 68,577.8mile2
人口密度 (2020) 57.7人/mile
州都 オクラホマシティ(Oklahoma City)
州知事(2024) J.Kevin Stitt(共和党)
州のニックネーム Boomer State, Sooner State
人種の割合 白人 73.0% / 黒人 7.9% / アメリカインディアン 9.5% / アジア人 2.6% / ヒスパニック 12.1&
1世帯当たりの平均収入 (2022) $59,673
貧困家庭の割合 (2022) 15.7%
住宅平均価格 (2017-2022) $170,500
平均家賃 (2017-2022) $937
観光情報サイト Oklahoma Office of Tourism
オフィシャルサイト Oklahoma.gov

(出典元:U.S. Census Bureau)

世界中から人が集まった、早い者勝ちの土地確保線

オクラホマ史に残る最も古い記録は、1541年まで遡る。スペイン人探検家コロナドが、「失われた黄金の街」を探して立ち寄ったのが最初だ。
 
1820年代初期、アメリカ東南部に居住していた先住民族が、オクラホマに強制移住させられた。道中病気やケガで死亡した先住民は4000人に上ると言われ、中でもチェロキー族の強制移住の道程は「涙のトレイル」と呼ばれている。
 
南北戦争後、オクラホマは牧畜ブームに乗ってカウボーイの時代に突入した。白人が大挙して押し寄せたため、政府は先住民の共同地域を取り上げ、白人の土地を確保するための条約を決議する。この条約は論議を呼んだ。土地を解放奴隷への示談に使うのではないかと噂が立ったからだ。
 
政府は新しい土地を求めて集まった人々の圧力に負け、1889年から95年にかけて6回の土地開放を実施した。土地開放が公示されるや否や、世界中から集まった人々がより良い土地を求めて州内を駆け巡った。中央および北オクラホマの一帯は数時間で持ち主が決まったという。

先住民の居住数は全米最多

主な産業は農業で、生産高は麦が全米4位、ピーカンが5位、ピーナツが6位、牧畜は4位となっている(2003年実績)。
 
オクラホマには25万人以上の先住民が住んでおり、その数は全米最大。しかし、カリフォルニアのような「先住民居住区」はないため、他人種が混じった先住民の割合が多い。
 
南北戦争後にテキサスから移住したカウボーイも多く、オクラホマの馬の保有数は全米一(2003年実績)だ。また、恐竜の化石などの先史時代の遺物300万以上を有するノーマンのノーブル自然史博物館は世界最大の自然史博物館。展示されるアパトサウルスの化石は世界最大を誇る。
 
オクラホマ出身の有名人には、俳優のブラッド・ピット、歌手のジョン・デンバー、映画監督のロン・ハワードらがいる。

 

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