ペンシルベニア州(9)/アメリカ北東部

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自由と独立を謳う合衆国誕生の地

ペンシルベニア州の旗

イギリス貴族のウィリアム・ペンは、父がイギリス王に貸した1万6千ポンドの代償として、アメリカで領主権を譲り受けた。「ペンシルベニア」は彼の父の名に由来している。

ペンシルベニア(Pennsylvania)州の基本情報
人口(2022) 12,964,056人
面積 44,729.9mile2
人口密度 (2020) 290.6人/mile
州都 ハリスバーグ(Harrisburg)
州知事(2024) Josh Shapiro(民主党)
州のニックネーム The Keystone State
人種の割合 白人80.8%  / 黒人12.2% / アジア系4.1% / ヒスパニック8.6% / ネイティブ・アメリカン0.4%
1世帯当たりの平均収入 (2022) $71,798
貧困家庭の割合 (2022) 11.8%
住宅平均価格 (2017-2022) $226,200
平均家賃 (2017-2022) $1,116
観光情報サイト Pennsylvania Office of Tourism
オフィシャルサイト Pennsylvania.gov

(出典元:U.S. Census Bureau)

国家建設を牽引し多くの「全米初」を誇る

初めてヨーロッパから入植したのはコーネリス・ジェイコブセンで、1614年のこと。その後、スウェーデン人やオランダ人などが到来し、1664年にはイギリスが支配権を確立した。ペンが領主権を得てからは、信仰の自由を保障し、先住民とも共存していた。プリマスやボストンでは異端者を激しく排斥していたため、同州のフィラデルフィアには多数の植民者が押し寄せた。
 
フィラデルフィアは合衆国発祥の地でもあり、1776年7月、インディペンデンスホールにて独立宣言が採択された。独立運動の気運を高めた「第1回大陸会議」が開催されたのも、独立憲章に署名が行われたのもこの地で、それらのホールは現在、インディペンデンス国立歴史公園になっている。
 
初期のアメリカを牽引した同州は、数多くの「全米初」を誇る。1751年病院設立、1780年奴隷制廃止、1781年銀行設立、1792年溶鉱炉操業、さらに1859年の油田操業は世界初。1790年から1800年にかけては、合衆国の首都でもあった。

原発反対運動の引き金スリーマイル島事故

独立戦争では南北の境界線にもなり、州南部にある独立戦争の激戦地・ゲティズバーグでは、1863年7月3日から3日間にわたり、北軍8万3千人、南軍7万5千人の兵士が戦った。同年11月19日にはリンカーンがここで、かの有名な「人民の、人民による、人民のための政治を」の演説を行った。
 
同州には広大な石灰層があることから炭鉱業が盛んになり、鉄鋼業をリードしてきた。1979年3月には、サスケハナ川の中州にあるスリーマイル島の原子力発電所で事故が起こり、放射能汚染された水とガスが漏れ、周辺の住民約15万人が避難する騒ぎとなった。この事故により島の原発は閉鎖になり、原発反対運動が世界的に広まるきっかけにもなった。

 

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