OPT(オプショナル・プラクティカル・トレーニング)とは

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OPT(Optional Practical Training)とは、フルタイムの学生として1年以上学校に通い続けた後にフルタイムで就労することができる制度で、在学中から利用できるPre-Completionと、卒業後に利用するPost-Completionの2種類があります。就労には学校および移民局の許可が必要で、また就労可能な職種も専攻領域と関連するものに限られます。

OPTカードが届きません。就労期間は短くなってしまうの?

瀧 恵之 弁護士

Q:私は、2020年の夏にアメリカの大学を卒業し、2020年10月にOPTの申請を行ったのですが、いまだにOPTのカードが届かず、勤務先は決まっているのですがまだ就労を開始できない状態です。また、仮にOPTのカードがすぐに来たとしても、1年間の有効期限があるため、半年程度しか就労することができなくなります。またこれ以上遅れれば、就労期間はさらに短くなり、今までOPTを待って、コロナパンデミックの中アメリカに滞在していた意味がほとんどなくなってしまいます。何か良い解決策はないですか?

A:プラクティカルトレーニング(PT)には、厳密には3つの種類があります。
①「Curricular Practical Training」
②「Optional Practical Training(Pre-Completion)」
③「Optional Practical Training(Post-Completion)」です。

このうち最もよく使われているのは、「Optional Practical Training(Post-Completion)」で、これは、フルタイムの学生として1年以上学校に通い続けたことを前提として、卒業、またはプログラム終了後、フルタイムで1年間就労することができる制度です。職種の選択にあたっては、学生の専攻する学術領域に限られ、学校(Designated School Official)および移民局の許可を必要とします。「Curricular Practical Training」と「Optional Practical Training(Pre-Completion)」は学校卒業前、もしくはプログラム終了前に用いられるものです。従って、あなたのOPTは厳密には「Optional Practical Training(Post-Completion)」に該当します。今回のコラムでは、この「Optional Practical Training (Post-Completion)」を以下、単に「OPT」と呼び解説します。

コロナの特例として、1年間の就労を認めることに

あなたの言う通り、OPTは学校を卒業、あるいはプログラムが終了した時点から14カ月目以降は、原則的には就労できないことになっています。また、OPTは卒業した時点から就労開始日は遅くとも60日目にしなければならず、この60日目の時点で就労を開始した場合に、ちょうど1年で前述の規定の14カ月になります。この時点で就労を終わらなければいけない計算になるのです。従って、移民局のOPTの審査・発行の処理に時間がかかればかかるほど、OPTで就労できる期間が1年間よりも短くなってしまう可能性が十分にあります。

最近では、コロナパンデミックのため、あなたのようにOPTカードが遅れて発行されている、あるいはいまだに発行されていないというケースが多発していました。そこで移民局は、コロナパンデミックによりこのOPTの処理に大幅な遅滞が生じていることを理由として、2021年2月26日、以下の特別処置を発表しました。2020年10月1日〜21年5月1日に受付を行った申請者に限り、規定の14カ月間の期間を超えた場合でも、OPTでの就労期間が1年間になるように移民局が対応するというものです。

本発表のあった2021年2月26日以降、移民局は、申請書上の就労開始時期に関係なく、認可した日から1年間有効のOPTを発行し、また既に規定によって1年未満のOPTを受け取った申請者には、その期間を訂正(延長)の申請を行う機会が与えられることになりました(ただし、最初の申請書において、1年間の就労期間を申請していることが条件になります。1年未満の就労を申請している場合は、最初にリクエストした期間までの延長が認められます)。この期間の訂正(延長)の申請を行う際には、新たに「I-20」を取得する必要はなく、現在持っている「I-20」の訂正(延長)の申請ができます。この場合、移民局から期間が訂正(延長)されたOPTのカードが移民局から送られてくることになります。

再申請やSTEM OPTにも特別措置が適用されることに

さらに、いったん申請を行ったものの申請が却下になり、再申請を行うにも申請期間(プログラム終了から60日間)が過ぎてしまった、という場合においても、移民局が却下の判断をするにもコロナパンデミックのため、通常よりも長い期間をかけて却下している事実に鑑み、60日の期間を過ぎている場合でも、2021年5月30日までは再申請を受け付けるとしました。ただし、最初の申請においてDesignated School Official(学校の中で移民局から「I-20」にサインをする権限が与えられている担当者)が推薦書にサインしてから30日以内に申請を行っていることが条件とされています。

従ってあなたの場合、OPTの就労期間が1年間のものが送られてくる可能性が高く、また、仮に1年未満であっても、期間訂正(延長)の申請ができるということです。また、この特別処置はSTEM OPT(定められた専攻で大学等を卒業している場合、就労期間が1年以降もできる制度)の場合にも適用されるとしています。

(2021年4月1日号掲載)

プラクティカル・トレーニングが1年未満しかもらえない理由は?

瀧 恵之 弁護士

Q:アメリカの大学を昨年卒業し、プラクティカル・トレーニング(OPT)を申請しましたが、期間が1年間ではなく6カ月しかもらえませんでした。理由は、在学中に1年間、パートタイムでプラクティカル・トレーニングを行ったためと言われました。しかし、他大学に通っていた友人は、私と同じような状況で1年間もらっています。どうしてでしょうか?何とか私も1年間もらうことはできませんか?

A:この理由としては、あなたが在学中に「Optional Practical Training」(OPT)を使っていたのに対して、あなたの友人は、「Curricular Practical Training」(CPT)を使っていたからだと考えられます。
 
プラクティカル・トレーニングは、厳密には3つの種類があります。
 
まず、大きく(A)「Curricular Practical Training」(CPT)と(B)「Optional Practical Training」(OPT)の2つに分かれ、このうち(B)は、さらに(B-1)「Pre-Completion」と(B-2)「Post-Completion」の2つに分かれます。そのそれぞれに関して説明します。
 
(A)Curricular Practical Training(CPT)
フルタイムの学生として1年以上学校に通い続けた後、学校(Designated School Official)の許可を得ることで、学期中は週20時間まで、休暇や休日の間は、その後の学期の授業に参加することを前提として、フルタイムで就労できます。職種は、専攻する学術領域に限られます。このCurricular Practical Trainingは、学校が許可したサインがあれば良く移民局の許可を必要としません。
 
(B-1)Optional Practical Training(OPT):Pre-Completion
フルタイムの学生として1年以上学校に通い続けると、学期中は週20時間まで、休暇や休日の間はその後の学期の授業に参加することを前提として、フルタイムで就労できます。職種は、学生の専攻する学術領域に限られます。(A)のCurricular Practical Trainingとの違いは、学校と移民局、両方の許可が必要なことです。また、就労期間がフルタイムで1年間(週20時間就労なら2年に換算)までに限られています。さらに、後述する(B-2)Optional Practical Training のPost-Completion を申請した場合、1年間から(B-1)での就労期間が差し引かれます。
 
(B-2)Optional Practical Training(OPT):Post-Completion
(B-1)とほとんど同じですが、フルタイムの学生として1年以上学校に通い続けると、フルタイムで就労することができます。職種も同様に、専攻領域に限られ、学校と移民局の許可が必要です。就労期間も1年までに限られています。

在学中はCurricular P. T.を使用し卒業後の期間を最大利用

前述したように、(B-1)Pre-Completion を申請した場合、1年間から、(B-1)就労期間が差し引かれます。すなわち、(B-1)と(B-2)は、合わせて1年間使用できるということです。ただし、(A)で就労した期間は、差し引かれることはありません。
 
おそらく、あなたが在学中に(B-1)Optional Practical Training(Pre-Completion) を使ったのに対し、あなたの友人は、(A)Curricular Practical Training を使っていたと考えられます。
 
卒業後にPractical Training を使う予定があるのならば、在学中は、(B-1)Optional Practical Training(Pre-Completion) を使うよりも、(A)Curricular Practical Training を使った方が、トレーニング期間を最大限に利用できます。
 
さらに先述したように、(B)のOptional Practical Training が、学校の許可だけでなく移民局の許可も必要とするのに対し、(A)Curricular Practical Training は、学校の許可のみで良いので取得も短期で容易にできます。
 
しかし、注意しなければならないことは、CPT(Curricular Practical Training)であってもフルタイムで1年間就労した場合は、OPT(Optional Practical Training)を申請できなくなります。従って、CPTでフルタイム就労後、OPTを申請する予定があれば、1年間より1日でも短い期間の就労に留めておくことをおすすめします。たとえ1 日であっても、1年間に満たなければ、卒業後、OPTを1年間フルに使うことができます。
 
また、4年制大学卒業後、仮にOPTを1年間使ったとしても、その後、修士課程などさらに上のレベルのプログラムに進んで修了した場合には、再度OPTを1年間使うことができます。
 
(2012年3月1日号掲載)

未雇用期間が90日間あるとOPTは無効になる?

吉原 今日子 弁護士

Q:私はアメリカの大学を卒業し、OPT(オプショナル・プラクティカル・トレーニング)の申請をしています。90 日間雇用されていないと、OPTが無効になると聞きましたが、本当でしょうか。また、OPTが始まる前か後に、日本に帰省したいと思っています。可能でしょうか?

A:卒業後のOPT は、ご存知のように大学、短大等、SEVP(Student and Exchange Visitor Program)によって認可された学校に1年以上フルタイムで通い、卒業またはコースを修了した学生に与えられるトレーニング期間です。
 
OPTの期間中、学生は自分の専攻に関連した仕事に就かなければなりません。OPTは、卒業の60日前から卒業後60日以内に移民局へ申請を行わなければなりません。認可されると1年間のトレーニングが認められ、終了後は60日間の帰国準備期間が与えられます。
 
申請は、I-765 というフォーム、DSO(Designated School Official)からのOPT認可が記された新しいI-20、学校からの手紙を移民局に提出します。そして、申請が認可されるとEAD(Employment Authorization Document)という労働許可証が発行され、1年間の労働が許可されます。
 
2008年4月8日から発効した法令によると、未雇用の日数がトレーニング開始から合計して90日になると、その時点でOPT は終了となります(”STEM” Degree と呼ばれる「Designated Degree Program List」に載っている、Science、Technology、Engineering、Mathematics 分野で大学、または大学院を卒業した学生は120日)。
 
これは、アメリカ国内にいてもいなくても同じように適用されます。ただし、転職する場合には、そのたびに10日間の猶予が与えられ、その期間は90日に数えられません。
 
例えば、A社で仕事が決まるまでに30日、その後、B社に転職するまでに10日間かかったとします。また、その後さらにC社へ転職するのに10日間かかったとします。それからC社を解雇された場合、その時点で猶予日数の残りは、60日間となります。
 
「雇用されている」という状態には、大きく分けて、「無賃金での雇用」と「賃金をもらっての雇用」の2通りあります。 無賃金での雇用とは、ボランティアやインターンで賃金をもらえないというような場合です。無賃金であっても、賃金をもらっての雇用であっても、少なくとも週20時間以上働いていなくてはなりません。なお、雇用主から週20時間以上働いていたという証明がもらえるようにしておく必要があります。
 
もし、未雇用期間が90日に達してしまうと、60日間以内にアメリカを出国するか、SEVPに認可されているほかの学校に入学するか、ほかの滞在資格を確保しなければ、不法滞在となってしまいます。
 
なお、90日以上雇用されていない期間があるかないかを判断するのは、DSOではありません。DSOは、生徒もしくは生徒の雇用先からの雇用についての情報をSEVISに登録するだけです。その登録に応じてDHS(Department of Homeland Security)は、OPT期間中90日間、未雇用でいたかどうかを判断します。ですから、あと何日間、未雇用の猶予日数が残っているか管理するのは、自己責任となります。新しいシステムを理解し、DSOへの報告を怠らないようにすることをおすすめします。

OPT認可後は就職先が決まっていないと再入国不可

有効なF-1ビザがある場合、OPTの申請中にアメリカ国外に出て、再入国することは可能です。これは、就職先を探しにアメリカに戻って来るために許可されています。ですが、いったんOPTが認可されてしまうと、就職先が決まっていることが必要になります。以前は雇用主が決まっていなくても、OPTが認可されていれば、アメリカ国外に出ても、問題なく再入国することができました。
 
しかし、ICE(U.S. Immigration and Custom Enforcement)がアメリカ入国の管轄になってから、規則が変更されました。ICEでは、OPTでの就職先を確保する前にアメリカを出国した場合、OPTを終了したとみなし、再入国できないとしています。
 
就職先が決まった後にアメリカを出国する場合は、F-1ビザでの入国を許可しています。出入国の際、実際に働いている必要はありませんが、就職先が決まっている必要があります。OPT認可後にアメリカを出国する場合は、再入国時に雇用が決まっていることを証明するため、Job Offerなどを用意することをおすすめします。実際に働き始めている場合、給与明細を持参することをおすすめします。
 
(2010年1月16日号掲載)

OPT(オプショナル・プラクティカルトレーニング)に新規則が適用

吉原 今日子 弁護士

Q:私は大学生で、来年卒業予定なのですが、卒業後のOPT(オプショナル・プラクティカル・トレーニング)期間中に90日間雇用されていないと、OPTが無効になると聞きましたが、本当ですか?どういうことなのかよくわからないので、詳しく教えてください。

A:卒業後のOPTは、ご存知のように大学、短大等、SEVP(Student and Exchange Visitor Program)によって認可された学校に1年以上フルタイムで通い、卒業またはコースを修了した学生に与えられるトレーニング期間です。OPTの期間中、学生は自分の専攻に関連した仕事に就かなければなりません。
 
従来までは、卒業の60日前から卒業までに申請することが必要で、卒業後60日以内にトレーニングを開始し、その日から1年間のトレーニングが認められ、終了後は60日間の帰国準備期間が与えられていました。
 
しかし、今回の改正により、卒業後も60日以内であればOPT申請が可能になりました。なお、トレーニング開始日から雇われていない日数が合計して90日が経つと、そこでOPTは終了してしまいます。これは、アメリカ国内にいてもいなくても同じように適用されます。
 
この改正は2008年4月8日に執行されましたが、それ以前にOPTの申請をした人、4月8日の時点でOPTが始まっている人にも適用されます。この場合、4月8日以降に雇用されていない日数が90日に達した時点でOPTは終了します。4月8日以前に雇用されていない日数はカウントされません。そのほかで、この90日に含まれないのは転職をする時です。A社からB社に転職する場合、10日間の猶予が与えられ、その期間は90日に入りません。
 
もし90日間、雇用されていないと、その間にアメリカを出国するか、SEVPに認可されているほかの学校に入学するか、他の滞在資格を確保しなければ、不法滞在となってしまいます。

雇用の証明ができることが必要

「雇用されている」という状態には、大きく分けて、「無賃金での雇用」「賃金を貰っての雇用」の2通りあります。
 
無賃金での雇用、例えばボランティアでインターン賃金をもらえないというような場合、少なくとも週20時間以上働いていなくてはいけません。この場合、雇用主から週20時間以上働いていたという証明ができるようにしておかなければなりません。賃金ありの雇用の場合も同様に、週20時間以上働いていなくてはなりません。この場合も、雇用主から週20時間以上働いていたという証明ができるようにしておかなければなりません。複数の会社から雇われる場合は、仕事が専攻に関連している限り可能です。短期間の仕事の場合は、短期の仕事の間に雇用されていない期間が90日を超えない限り雇用と認められます。独立業務請負人、いわゆるインディペンデント・コントラクターとして働いている場合も雇用として認められています。エージェントを通しての仕事の場合には、平均で週20時間以上仕事をしていという証明ができるようにしておかなければなりません。
 
さらに、自分の会社をOPT期間中に立ち上げることもできます。ただし、この場合、フルタイムで働かなくてはなりません。また、自分の会社での仕事は学校の専攻に関連していなければなりません。ビジネスライセンスなどの取得も証明しなくてはいけません。「雇用されている」という証明が、アメリカでのステータスを確保する上でとても重要です。雇用先が決まり次第、雇用主の名前、仕事の開始日、仕事場の住所をDSO(Designated School Official:インターナショナルオフィスの担当者)に10日以内に報告しなければなりません。
 
90日以上雇用されていない期間があるかないかを判断するのはDSOではありません。DSOは、生徒もしくは生徒の雇用先からの雇用についての情報をSEVISに登録するだけです。その登録に応じてDHS(Department of Homeland Security)は、OPT期間中90日間、雇用なしでいたかどうかを判断します。
 
ですから、自分に何日間OPTが残っているか管理するのは、本人の責任です。新しいシステムを理解し、DSOへの報告を怠らないようにしてください。
 
(2008年11月16日号掲載)

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