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ビザに関する疑問に回答!アメリカ移民法Q&A

現地情報誌「ライトハウス」に連載中の米国移民法・ビザ申請の疑問に答える人気コラム。永住権・グリーンカードの申請から、就労(H1)ビザ申請、留学ビザ(Fビザ)、Jビザ申請、さらにはアメリカでの会社設立などについて、さまざまなケースを専門家が徹底解説。

ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

不法就労者を雇った場合雇用者に課される処罰

ケビン・レビン弁護士 弁護士

Q:移民局の不法就労者に対する取り締まりが厳しくなっていると聞いています。不法就労者を雇い入れていることが発覚したら、雇用者にはどういう処罰が課されるのですか。


A: 雇用者が不法滞在者、もしくは労働許可を与えられていない外国人と知っていながら雇っていたことが発覚すれば、民事法、刑事法両面において処罰が下されます。有効な労働許可、または滞在許可が途中で切れてしまったのを知っていて解雇しない場合も同様です。

 初犯の場合、民事法違反による罰金が違法な外国人労働者の雇用1人につき250ドル以上2000ドル以下の範囲内で課せられます。違法外国人を雇い続ける常習犯の雇用者には、刑事法による罰金や禁固刑などの処罰が課されることになります。

移民局の監査に対して、雇用者は日頃から何か準備をしておく必要がありますか。

 移民局の監査は、賃金やオーバータイムなどの労働時間に違反がないかを調べるために、労働局が関わる場合が多く、従業員からの通報などでも行われる場合があります。雇用主は、違法労働者を雇った事実がなくても、常日頃から移民局から監査が入る前に以下のことを実行してください。

(1)移民局1-800-870-3676に電話して、雇用者のためのハンドブック(フォーム274)を入手する。
(2)1986年以降に雇った全社員のリストを作成する。これには雇用主自身の名前、さらに入社した日付、退社した日付も書き入れること。
(3)従業員の就労資格の確認をするための書類、フォームI-9を必ず記入すること。その際、管理に関する社内規則が現行の移民法に準拠しているか、適切に実施されているか、内部でも確かめること。フォームI-9をこれまで記入したことがなかった場合、または最近入社した従業員の分が記載されていない場合は、そのつど最新の日付に合わせて書き直す。個々のフォームI-9は記入もれ、間違いなどを必ずチェックして修正するようにする。
(4)フォームI-9は常に保管して内容を更新していくべき書類なので、有効期限付きの労働許可を持つ従業員については、延長申請を確実に行うためにもカレンダーなどにその期日をマークしておく。また、雇用主や人事担当者は、従業員が有効期限までにビザの延長申請を行ったかを確認するために、右記のようなリマインダーを内密に提示するとよい。
(5)従業員の専門職(H-1B)ビザ、グリーンカードのスポンサーになることを考慮してみる。

 万が一、移民局があなたの会社を取り調べに来たら、移民局の捜査を妨害するような行動は避けるべきです。例えば、従業員に逃げたり隠れたりするように指示する、車に逃げ込むための手引きをする、従業員をクローゼットや階段、パネルの裏に隠す、移民局の取調べを想定した避難訓練を行う、などの行動を取ると、刑事法を犯すことになります。

 労働許可がなく働いている外国人、また不法滞在者は国外退去の対象となります。なお、労働許可なしで働いている外国人には、移民局からプラクティカルトレーニングの労働許可カードを受け取る前に働き始めた人も含まれるので、注意してください。


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