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ビザに関する疑問に回答!アメリカ移民法Q&A

現地情報誌「ライトハウス」に連載中の米国移民法・ビザ申請の疑問に答える人気コラム。永住権・グリーンカードの申請から、就労(H1)ビザ申請、留学ビザ(Fビザ)、Jビザ申請、さらにはアメリカでの会社設立などについて、さまざまなケースを専門家が徹底解説。

ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

永住権保持者の一時帰国中の出産と転職できる portable H-1Bビザ

ケビン・レビン弁護士 弁護士

Q:夫と私は共にグリーンカードを持ち、現在妊娠中ですが、もし今、日本に帰国し、その間に子供が生まれた場合、子供と一緒に米国に戻ってくることはできますか。


A: 母親が永住権を持っていて、一時帰国の間に子供が生まれた場合、子供は以
下の条件で米国に入国できます。

1)生後2年以内に、米国への入国許可を申請する
2)出生後の入国が親同伴であり、その親の永住権保持者としての再入国が子供の出生後、初めてである
3)付き添いの親が入国可能である。なお、子供の出生証明書を移民局に提出することが必要である
 
 またこのような場合、利用する航空会社の搭乗規則を確認することも得策です。法的には必要ないものですが、航空会社によっては、米国大使館から子供を飛行機に乗せてもよいという許可の手紙を要求してくるところもあるからです。

 もし、母親が6カ月かそれ以上、米国外に出る場合、出発前に“再入国許可(reentry permit)”を移民局に提出すると良いでしょう。そうすれば、再入国の際に移民局から永住権を破棄したと見なされることはなく、論議しなければならないという状況にはなりません。

私はグリーンカード保持者です。現在妊娠中で、日本で出産する予定です。子供は米国市民になれますか?

 多くの方がすでにご存知のように、合衆国憲法の14条には「米国で出生した者、または米国に帰化した者は米国市民である」とうたわれています。よって、米国の領土で生まれた子供は親の市民権の有無にかかわらず、自動的に米国市民となります。

 しかしながら、多くの人が、米国外で生まれた子供でも米国市民になりえるということを知りません。もし、子供の父親が米国市民で、彼が子供の誕生以前に最低5年は米国内に居住していれば(その5年のうち少なくても2年以上は14歳以降)、子供は米国大使館に米国市民権取得の申請ができます。さらにこの5年以上の米国滞在は“米国市民として”のみとは限らないのです。ですから“永住権保持者として”の米国滞在もこれに該当します。

 子供の父親があなたと共に日本にいる場合でも、できるだけ早期に子供の出生を大使館に報告すべきです。以下のような書類を提出することになります。

・子供の出生届け記載事項証明
・父親の米国パスポート
・両親の結婚証明
・過去の結婚の無効証明(離婚証明書、死亡証明書等)
・子供のパスポートサイズの写真2枚
 
 また5年以上の米国滞在は以下の書類で証明できます。すべての書類には英語の翻訳を添付してください。
・アメリカの税金申告書
・学校の記録
・雇用証明書
・アパートの賃貸契約書
・父親本人による宣誓供述書
・パスポートのスタンプ など


H-1Bビザで転職が自由にできる種類があると聞きましたが、それについて教えてください。

 2000年10月17日に21世紀の米国競争力を強化するための条例が施行されました。これにより、これまでにH-1Bビザを発行された、もしくはH-1Bステータスを受けたことのある者ならば、新しい職場の雇用主が正しくH-1Bビザを申請すれば、そこで働くことができるようになりました。これを転職できるportable H-1Bビザと呼びます。
 
 転職できるH-1Bビザ取得には、次の条件が満たされることが必要です。
1)合法的に米国に入国したこと
2)滞在有効期間が切れる前に、新しい雇用主がH-1Bビザの申請をしていること
3)雇用者は新しい雇用主からの申請がファイルされる前に、そこで働き始めてはならないこと

 このportable H-1Bビザ保持者が、移民局に書類を提出している間に国外に出た場合、次の条件を満たしていれば、H-1Bビザは米国で再び認められます。
1)パスポートの有効期限が切れていないこと。もとの雇用主の名前で認可されたH-1Bが切れていないこと
2)以前にH-1Bビザが承認された、もしくは与えられたことを証明できること。証明できるものとして、例えば、これまでに発行されたI-94の出入国カード、もしくは最初に申請したH-1Bビザの移民局からの認可通知I-797が挙げられます
3)新しいH-1Bビザの申請が、移民局に提出されていることが証明できること。証明できるものとして、申請後1、2週間で送られてくる移民局の受領書が挙げられます。
 
 注意しなければならない例外として、最初のH-1Bビザの期限が切れてしまった場合、新しいH-1Bの申請が許可されるまで、H-1Bステータスで再入国することはできません。これは、以前にportable H-1Bビザの取得を認められたことのある場合でもあてはまります。
 
 申請の結果を急ぐ場合は、プレミアムプロセシングで申請することをおすすめします。15日間で申請結果が出されるサービスで、追加料金として1000ドルが必要となります。


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