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ビザに関する疑問に回答!アメリカ移民法Q&A

現地情報誌「ライトハウス」に連載中の米国移民法・ビザ申請の疑問に答える人気コラム。永住権・グリーンカードの申請から、就労(H1)ビザ申請、留学ビザ(Fビザ)、Jビザ申請、さらにはアメリカでの会社設立などについて、さまざまなケースを専門家が徹底解説。

ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

永住権保持者との結婚と配偶者のグリーンカード取得について

KEVIN LEVINE 弁護士

Q:永住権保持者と結婚をすることになりましたが、グリーンカードを申請している間、その人とアメリカに住むことはできますか? 


A:結婚をしたら一緒に住めると期待するのは当然のことでしょう。残念ながら、アメリカ政府は、グリーンカード保持者がグリーンカードを持っていない、あるいはアメリカ国籍を持っていない配偶者と合衆国で一緒に住めることを大変困難にしています。
 2001年9月にグリーンカードの申請をした永住権保持者の配偶者が、最近やっと資格を得たことをご存知でしょうか? 何十万人もの外国人がグリーンカードの認可を待っているこのカテゴリー(永住権保持者の配偶者や21歳以下の未婚の子供)は、年間8万8000人しか認可されず、この先、待ち時間がどんどん伸びても誰も驚かないでしょう。もし12月に行われる連邦議会で、移民法改正に関して話し合いが持たれるならば、この割り当てが増えることを願いたいと思います。

夫のサポートで永住権を申請中ですが、その間、観光ビザか学生ビザでアメリカに滞在できますか?

永住権を申請中の配偶者には観光ビザや学生ビザはたいてい認可されません。合法的な理由として、これらのビザは非移民ビザと呼ばれ、「住む意思がない」ということが必要とされ、短期間の滞在の末、いずれ自国に帰る意思があることが要求されます。永住権申請中の配偶者は合衆国に住むという意思があるため、アメリカ大使館はこういう人たちへのビザ(観光、学生ビザ)の認可は、合法的に難しいと考えます。
 日本のような、90日以内の短期間の滞在の場合ビザを必要としない国でも、これを利用して必要以上の行き来をしていると、アメリカへの入国の都度、空港で即刻強制送還される危険もあります。さらにこういう人たちが市民権や永住権保持者と婚約や結婚をしていると入国審査官に目をつけられ、合衆国への入国を拒否されやすくなります。
 そうなると結果は最悪です。たくさんの配偶者がグリーンカードの認可を待つ間、何年も離れ離れに過ごすことを強いられます。不法滞在など、合衆国移民法に違反すると、それには当然良くない結果がついてきます。カリフォルニア州では運転免許が取得できなくなります。さらにそのような外国人は合法的に働くことも許されません。もし不法に働くことを選んだ場合、ほとんどは利用されるだけに終わります。


不法滞在がわかった場合、永住権申請に問題はありますか?

1996年に連邦議会は、97年4月1日以降、不法長期滞在をしている外国人に対してさらに厳しい法を立案しました。180日以上の不法滞在者は、例えば、グリーンカードの面接のためにアメリカ国外に出国すると、グリーンカード取得までさらに3年の待機期間、また365日以上の場合は10年加算されます。
 さらに連邦議会が、アメリカ国内で不法滞在をしていても、1000ドルの罰金を払ったらアメリカ国内でステータス適合ができると定めた規定(245i) を再度通過させない限り、もし配偶者がグリーンカードしか持っていない場合、例え優先日(Priority Date)が有効になってもその不法滞在者はグリーンカードをアメリカ国内で取得できません。要するに身動きがとれなくなってしまうわけです。

 政府はこうした配偶者や、未成年で未婚の子供でグリーンカードの認可を待っている人のために、新しいビザを作るべきです。このビザはグリーンカードが認可されるまで、合衆国でグリーンカード保持者の配偶者との居住と労働を認めるものでなくてはなりません。
 先日の中間選挙の結果、民主党が両議会をコントロールすることになり、多くの人々は07年度の移民法改正は、08年の大統領選挙まで難しいと感じています。問題はブッシュ大統領と民主党の上院、下院議員が共にこの件に関して政治的に考えられるか、ということです。
 もしあなたが国に対して、新婚の配偶者が永住権保持者の配偶者と一緒に住むことができるような、新しいビザを作ることを促したいとお考えであれば、あなたの署名、名前、日付、住所を書いて、私の事務所に郵送してください。知人に署名をしていただいても構いません。みなさんからの署名とともに嘆願書を英訳したものを、ダイアン・フェインスタイン上院議員、バーバラ・ボクサー上院議員、ヘンリー・ワックスマン下院議員に送付します。
 大変必要とされるこのビザが作られるよう努力しましょう。



(2006年12月1日号掲載)


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