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ビザに関する疑問に回答!アメリカ移民法Q&A

現地情報誌「ライトハウス」に連載中の米国移民法・ビザ申請の疑問に答える人気コラム。永住権・グリーンカードの申請から、就労(H1)ビザ申請、留学ビザ(Fビザ)、Jビザ申請、さらにはアメリカでの会社設立などについて、さまざまなケースを専門家が徹底解説。

ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

駐在員ビザL 、申請条件と種類・滞在期間

KEVIN LEVINE 弁護士

Q:日本からの派遣社員が対象
管理職の経験が必要


A: Lビザは、1970年4月7日、アメリカからの輸出の拡大や海外市場での競争力の向上などを目的に、非移民ビザのカテゴリーの1つとして設けられました。
 国務省の手引きによると、L-1ビザを申請するには以下の条件を満たす必要があります。

1)申請者(会社)と派遣される社員が雇用されていた会社は、
  親会社、支店、合併会社、子会社など同系の企業にある
2)派遣される社員は、重役、管理職クラス、または特殊技能を持つ者であり、
  米国でも同じポジションに就くことになっている
3)申請者(会社)と派遣される社員とは雇用関係にある
4)会社側はアメリカ以外に最低1カ国で事業を運営している
5)派遣される社員は過去3年間に最低1年間、申請者(会社)側で管理職として働いた経験がある
6)派遣された社員が支店などを設立するために派遣される場合、新たな条件が課される
7)派遣される社員が、以前にLもしくはHビザで滞在していた場合、
  または特殊な交換訪問者としてJビザで滞在していた場合、
  再入国に際する制限を受けていない(滞在できる期間を満期で帰国し、
  再びLビザを取って入国する場合、LやHビザだった者は1年間、
  Jビザだった者は2年間、米国外にいるという条件を満たす必要がある)

 Lビザ保持者は“Dual Intent”が許可されています。これは米国に永住するか、しないか、両方の意志を同時に持ってもよいということです。ですから、Lビザ保持者は母国に居住地を持っている必要はありません。また以前に、またはこれからグリーンカードの申請をするからといって、Lビザ取得の可否が左右されることはありません。

 Lビザの資格条件に見合うためには、日本で過去3年間に、少なくとも1年間は管理職レベルの業務に携わっていなければなりません。一般的に、派遣される前にアメリカに訪問していた期間が、Lビザ取得を妨げるということはありませんが、アメリカにいた期間が、Lビザを再申請する際に課される“1年間の米国外滞在”という条件の対象にはなりません。また、パートタイムで雇用されている社員は申請条件を満たしません。

 派遣される社員が本社の関連会社を設立する目的でアメリカへ来る場合、アメリカでのオフィスの場所が確保されていることが必要です。これを証明するためには、Lビザ申請書を移民局へ提出する時に、オフィススペースの賃貸契約書を添付することになります。

L-1Aは最長連続7年
L-1Bなら5年まで

 新しく関連会社を設立する目的以外で一社員がLビザを申請する場合、ビザの有効期限は通常3年未満、申請期間分が許可されます。関連会社設立が目的の場合は、有効期限が1年以下になります。

 重役・管理職クラスのL-1Aの場合、最長で連続して7年まで延長できます。特殊技能者のL-1Bは、最長で連続して5年までの延長が可能です。その後、再びLまたはHのステータスで入国するには、米国外に1年間滞在しなければなりません。もっと長く米国に滞在する予定なら、Eビザや、多国籍企業の重役・管理職としてグリーンカードを申請することを考慮した方がよいでしょう。

 L-1保持者の配偶者と21歳未満の未婚の子供はL-2ビザに相当します。L-2保持者はアメリカで学校に通うことができます。カリフォルニア州の多くの公立学校などでは、L-2のステータスで1年以上滞在していれば、州住民と同額で授業を受けることができます。L-2の学生は今通っている学校に、F-1の学生と異なる扱いになっているか、聞いてみるとよいでしょう。また、L-1の配偶者は労働許可を取って合法的に働くことができます。

 アメリカに入国する際は、Lビザを提示し、白(緑ではない)の入国・出国記録書(I-94カード)に記入してください。さらに、I-94カードに記された日付以降、アメリカに滞在しないよう気をつけてください。この日付は時々、ビザの有効期限日と異なっていることがあります。

 もし、自分が間違ったカテゴリーで入国を許可されていた場合、ロサンゼルスのダウンタウンにあるDeferred Inspections (300 N. Los Angeles St.)へ出向き、間違いを正すよう要求することができます。また、I-94カードに記された日付以降もアメリカに滞在する予定であれば、許可された滞在期間が過ぎる前に、滞在延長を移民局に申し込むことが重要です。



(2007年7月16日号掲載)


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