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ビザに関する疑問に回答!アメリカ移民法Q&A

現地情報誌「ライトハウス」に連載中の米国移民法・ビザ申請の疑問に答える人気コラム。永住権・グリーンカードの申請から、就労(H1)ビザ申請、留学ビザ(Fビザ)、Jビザ申請、さらにはアメリカでの会社設立などについて、さまざまなケースを専門家が徹底解説。

ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

グリーンカード申請中に結婚したら?

瀧 恵之 弁護士

Q:現在、働いている会社を通してグリーンカードを申請中ですが、結婚することになりました。彼女は、Fビザでアメリカ滞在中ですが、1年後にはビザが切れてしまいます。合法的に一緒にアメリカで暮らす方法はありませんか?


A: あなたのケースの場合、グリーンカードの申請が、現在どの段階にあるかによって、手続きが変わります。

 雇用を通してグリーンカードを申請する場合は、第1段階として労働認可証(Labor Certification)を取得するための過程である労働局での審査、次に第2段階として、スポンサーである会社の経営状態の審査(この申請は、通常I-140による申請と呼ばれます)、最後に第3段階として、申請者自身の審査(この申請は、通常I-485による申請と呼ばれます)に分かれます。申請者が修士号を取得していたり、学士号に加えて5年以上の職務経験があるような場合、前記の第2段階と第3段階が並行して進むこともあります。ただし、第2段階のI-140の申請が認可を受けない限り、第3段階のI-485による申請の認可を受けることはできません。

 もし、あなたのケースが第3段階のI-485による申請を開始していない場合は、彼女と入籍後、一緒にI-485の申請を行うのが得策であると考えます。彼女のI-485の申請が開始された時点で、彼女の米国での滞在資格が確保されますので、Fステータスが切れても構わないことになります。

 また、I-485に加えて、お二人共が、I-765(就労許可の申請)とI-131(再入国許可)の申請を行えば、彼女も申請から約2カ月から4カ月程度で、就労許可および、再入国許可証を取得することができますので、米国での就労(この場合、彼女はどこで働いても構わないことになります)および、米国外への渡航(F-1ビザが切れた後であっても)が可能になります。

 この際に気を付けないといけないことは、彼女がI-485の申請を行うまで、Fステータスを維持しなければならないということです。Fステータスを維持するには、仮にF-1ビザが切れた場合であっても、有効なI-20を保持することによって、確保することができます。ただし、F-1ビザが切れた後は、再入国許可を取得するまで、米国外への渡航はできません。

 彼女がこの間も渡航を希望する場合は、F-1ビザが切れるまでに、彼女のステータスをあなたのステータスの配偶者としてのステータス(例えば、あなたがH-1B保持者ならばH-4)に切り替え、さらに、そのビザを取得されることおすすめします。

I-485を申請済みの場合
入籍を済ませておく

 次に、もし、あなたのケースが第3段階のI-485による申請を既に開始してしまっている場合は、あなたがグリーンカードを取得するまで待ち、その後に彼女の申請を行うことになります。

 この場合、彼女の申請を開始して約9カ月から1年で、グリーンカードを取得することができます。ここで気を付けないといけないことは、あなたがグリーンカードを取得するまでに、彼女との入籍を済ませていることです。あなたがグリーンカードを取得した後に入籍した場合は、彼女がグリーンカードを取得するのに6〜7年かかってしまいます。

 また、彼女の申請を開始するまでは、有効なI-20を保持するなどしてステータスを維持する必要があります。彼女の申請を開始した後は、彼女がグリーンカードを取得するまでの間、就労許可および、再入国許可証を先に取得し、就労・米国外への渡航を行うことができます。

 もし、あなたがグリーンカードを取得するまでに、彼女がステータスを維持できない等の理由によって米国内で待つことができず、日本に帰国して待つ場合、あなたがグリーンカードを取得した後、日本の米国大使館での永住権の手続き(Consular Processing)を行うことも可能です。

 ただし、この場合もあなたがグリーンカードを取得する前に彼女との入籍を済ませておくことが重要です。日本の米国大使館で彼女のインタビューが行われ、そこで最終的に認可を受けると、半年間有効で米国に1回限り入国可能なビザが発行されます。そして、米国に入国の際、空港にてスタンプがパスポートに押され、この時点で彼女は法的に永住権を取得したことになります。グリーンカードはその後、米国の住所に郵送されます。

(2008年4月16日掲載)


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