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アメリカでの育児・子育て

ライトハウスに連載中の人気教育コラム、ハワイ在住の専門家がバイリンガル教育のノウハウを提案する「船津徹のアメリカで実践 バイリンガル子育ての秘訣」のほか、英語学習や学校教育、受験などについての疑問に答える「教育カウンセリング」をご紹介。アメリカでの育児・子育て・教育・子供の学校選び・進学に役立つ情報を提供しています。

船津 徹
船津 徹

バイリンガル教育カウンセラー。福岡県生まれ。

日本からハイスクールに転校。でも、友達ができません

日本から駐在員として家族とともに赴任してきました。憧れだった現地のハイスクールに入学した娘は、日本のテレビドラマで見たハイスクールのフレンドリーな生徒たちに比べて、現在のクラスメートたちの冷たさにショックを受け、早くも日本に帰りたがっています。彼女のクラスメートたちは、娘の英語に問題があるから冷たいのでしょうか? 彼女に早く現地校の友達ができる秘訣はありますか?

松本輝彦(INFOE代表)

友達作りには積極性が必要
言葉より連帯感や特技を活かして

 アメリカの学校で友達を作る鍵は「積極性」です。転校生の気持ちを察して、同級生が声をかけてくれるなどという「消極的」な態度で学校生活を過ごそうとしても、アメリカでは通用しません。
 「もし、日本にいた時に言葉のまったく通じない転校生が来ました。その子の趣味も関心もわからない。そんな転校生に、どのように接しますか」と、お嬢さんに自分が日本にいた時を想定して聞いてみてください。

 また、アメリカの高校は、日本の学校のようにホームルームがありませんし、授業は科目ごとに教室を移動します。もし「フレンドリーな生徒」がいたとして、転校生の友達になろうとしても、声をかける機会がほとんどないのが現実です。
 さらに、アメリカの高校生は忙しい生活を送っています。「お父さんは、日本からの転校生をサポートしてあげなさいというけれど、分刻みの学校でのスケジュールやたくさんの宿題に追いまくられている高校生は大変なのよ。それにジョークも通じない相手と付き合うのも大変なんだから」と、我が家の娘たちに何度か言われました。

 もうひとつ指摘すると、高校は義務教育で通学地域が決まっているので、ほとんどの高校生の仲間は小学校や中学校時代からの友達という生徒が多いのです。ですから、別の地域からやってきたアメリカ人の転校生がそのグループに入り込むことさえ、大変なのです。

クラブ活動や数学など
得意分野でのきっかけ作り


 これまで日本からやってきた高校生たちも、簡単に現地の友達ができたわけではありません。皆、それぞれ工夫をしたり、努力をしたりして友達作りをしています。彼らがどんな工夫をしたか、例を紹介しましょう。

 1番よくある友達作りのきっかけは、クラブ活動などを通してグループに入り込むことです。現地校には、音楽やスポーツなどのグループ活動が数多くあります。言葉も文化も異なる生徒同士でも、同じ目的に向かって協力し合う活動に加わることにより、英語で話し合い、連帯感が生まれて、仲間となれることが多いようです。コーラスでも、バンドでも、サッカーでも、バレーボールでも何でもOKです。これらの活動は、同じことを1年中やるのではなく、数カ月で終了するシーズン制になっているものが多く、初めてチャレンジする生徒でも参加しやすくなっていますので、自分の興味のあるものを選んでみてはいかがでしょうか。

 「数学をがんばって、友達を作った」という高校生もいました。現地校へ転校して数学の授業が簡単だとわかったので、少し勉強をしてみたところ、ある日、試験でクラスの最高点が取れました。そのうち、クラスメートから声をかけられるようになり、計算の仕方を周りに教えているうちに友達になったということです。勉強ができることを示して、クラスメートの尊敬を勝ち取り、友達作りに活かした例です。

 もうひとつ、友達作りで考えてほしいことは、どんな友達を探しているかです。日本で見たテレビドラマと同じように、フレンドリーな友達は「白人」と決めつけていませんか。南カリフォルニアにある学校では、さまざまな国からやって来た移民の子供たちが多く学んでいます。日本人もその中のグループのひとつとみなされています。これまで子供たちの友達作りを見ていると、アジア人の子供と最初に友達になる場合がほとんどです。その後、仲間の範囲を広めて白人の友達も持つようになります。文化的に共通点が多くなじみもあり、お互いに英語で苦労している中国人や韓国人のクラスメートと友達になるのも楽しいですよ。

 毎朝、毎日、友達になりたいと思う相手に「ハロー、グッド・モーニング」と声をかけることです。必ず「ハロー」と返事が返ってきます。それからがスタートです。がんばってください。