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アメリカでの育児・子育て

ライトハウスに連載中の人気教育コラム、ハワイ在住の専門家がバイリンガル教育のノウハウを提案する「船津徹のアメリカで実践 バイリンガル子育ての秘訣」のほか、英語学習や学校教育、受験などについての疑問に答える「教育カウンセリング」をご紹介。アメリカでの育児・子育て・教育・子供の学校選び・進学に役立つ情報を提供しています。

船津 徹
船津 徹

バイリンガル教育カウンセラー。福岡県生まれ。

日本の公立高校の授業料が無料? 私立高校は?

日本の公立高校の授業料が無料? 私立高校は?

松本輝彦(INFOE代表)

今年から公立高の授業料は無料。同じ金額を私立高にも支給。

今年3月 31 日に、日本の国会 で高校授業料無償化法が可決 され、翌4月1日から施行され ました。

この法律に従い、4月1日以 降、公立の高校などの授業料が 無償化(無料)され、私立の高 校にも授業料の支援金が出さ れることになりました。

公立高校の授業が無料

公立(都道府県・市町村立) の高校(全日制・定時制・通信 制)、中等教育学校後期課程、 特別支援学校高等部について は、生徒1人あたりの年間授業 料相当額約 12 万円(正確には、 年 11 万8800円)を、国が支 給します。

公立高校の授業料の無償化 は、これまで生徒本人(または 保護者)が負担していた授業料 を、原則として徴収しないとい う制度です。保護者の所得によ る制限や区別なく、対象となる すべての生徒に適用されます。 また、授業料の無償化にあたっ ては、生徒本人(または保護者) が申請手続きなどを行う必要 はありません。

国・私立高校生には支援金

公立以外(国立・私立)の高 校などに在籍する生徒につい ては、「就学支援金」として公 立高校の授業料と同額(年間約 12 万円)が、授業料の一部に充 てるために支給されます。

この支援金の対象は、国立・ 私立の、高校(全日制・定時制・ 通信制)、中等教育学校後期課 程、特別支援学校の高等部、高 等専門学校(1から3学年)、専 修学校の高等課程、各種学校の うち外国人学校(高校に類する 課程を置くもの)に在学する生 徒です。また、低所得世帯の場 合は年間所得に応じて、基本金 額の2倍(約 24 万円)を上限に 補助金が増額されます。

なお、就学支援金は、生徒本 人(または保護者)が直接受け 取るのではなく、生徒・保護者 が入学・編入時に学校へ就学支 援金の申請書を提出し、学校が 生徒に代わって受け取り、その 授業料に充てることになりま す。学校の授業料と就学支援金 の差額については生徒・保護者 が負担する必要があります。

誰が受け取る?

授業料・支援金を受け取れる のは、入学・編入を問わず正規 の在校生です。

この法律の実質的な運用は 各都道府県等に任されていま す。そのため、海外の高校から 編入した生徒で日本の高校の 修業年限を超えている場合な どについては授業料を徴収さ れることもあるなど、支給方法 や支給スケジュールが各都道 府県の判断に任されています。 詳細については、問い合わせが 必要です。

高校の学費は?

なお、この法律で、無償にな るのは授業料のみで、高校生活 を過ごすのに必要なすべての 学費が無償となるわけではあ りません。

公立と私立高校の、初年度に 必要な学費の大まかな比較を、 下の表にまとめてみました。

公立の高校1年生で必要な 学費の約 20 %しか授業料が占 めていないこと、諸費用の中で 学校に直接納付する金額が学 費の大部分を占めていること を確認してください。

私立高校の場合、今回の支給 額(学費の約 10 %)では年間の 学費をカバーすることができ ません。そこで、公立との差を 埋めるべきだという考えのも と、一部の都道府県では国の制 度に上積みして支援する動き が出ています。大阪、京都、広 島の3府県では、授業料にとど まらず、施設整備費などの「義 務的費用」も支援の対象にする ことを検討中です。

この授業料支援は「高校まで の教育は国の責任で行うべき。 そうすれば将来、必ず投資以上 のものが社会に還元される」と いう理念のもとの実現です。

(2010年9月16日掲載)