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アメリカでの育児・子育て

ライトハウスに連載中の人気教育コラム、ハワイ在住の専門家がバイリンガル教育のノウハウを提案する「船津徹のアメリカで実践 バイリンガル子育ての秘訣」のほか、英語学習や学校教育、受験などについての疑問に答える「教育カウンセリング」をご紹介。アメリカでの育児・子育て・教育・子供の学校選び・進学に役立つ情報を提供しています。

船津 徹
船津 徹

バイリンガル教育カウンセラー。福岡県生まれ。

帰国子女大学入試を受験します。面接試験の準備は、何をすれば?

帰国子女大学入試を受験します。面接試験の準備は、何をすれば?

松本輝彦(INFOE代表)

まず、志望動機をしっかりまとめる。それを実際に人前で話す練習を

帰国子女大学入試

外国の教育課程による学校の卒業生を対象とした日本の大学の特別選抜入試のことで、帰国生大学入試とも呼ばれます。

「海外で培ってきた高度な外国語運用能力や異文化理解、国際的視野など」を身に付けた学生を求めて、選抜するのが帰国子女入試です。ほぼすべての大学の帰国子女入試で、書類審査、小論文、面接が課されます。

面接試験

「数学の筆記試験の成績が、本当に悪かったね」と面接試験の冒頭で試験官から宣告された国立大学医学部の受験生が、面接試験後には「合格」となったなど、帰国子女入試における面接の重要さを物語る例は、挙げればキリがありません。面接の形態は、受験生1名に対して面接官2、3名というのが一般的ですが、4、5名のグループ面接を実施する大学もあります。面接は基本的に日本語で行われます。

時には、外国人の面接官から英語で質問されることもあります。面接時間は、1人あたり10〜20分程度が標準です。ただ、試験官との話が弾んで長くなったりする場合も多く見られます。質問内容としては、志望の動機、書類(履歴書)だけではわかりにくい海外経験に対する 質問、海外の学校生活や学んできたことに対する質問、そして、受験生の回答や関連事項に対する追加質問が中心です。これらに加えて、事前に受験した小論文、学科試験についての質問も多く出されます。

志望動機が重要

「なぜ、本大学(学部・学科)を志望するのか?」という、どの面接試験でも聞かれる基本的な質問です。これらが重要なのは、試験官が最も聞きたい質問だからです。「この受験生は、自分の希望する学問分野に対してしっかりした学習動機を持っていて、入学後に将来に向けた勉学をしてくれるか」を見極めるために、試験官は面接に臨んでいるのです。

受験生自身がその答えを当然持っていることを期待しているのです。そして、この質問に「正解」はありません。受験生自身が、自分の思い、理由を、自分の言葉で述べることを試験官は期待しているのです。ですから、他の質問のように「わかりません」「知りません」という回答が許されない、「答えられないと不合格」となるものですから、受験生は必ず回答を準備しておかなければならない質問なのです。

面接の練習

受験のための面接練習は欠かせません。海外の高校生は、「日本語で、大人の質問にしっかりと答える」経験がまったくないので、練習が必要です。まず、お父さん、お母さんが、テーブルを挟んで受験生と対面して、左記に例を示した質問を聞いてください。お子さんは、その質問に、単語だけや短い答えだけではなく、1つのまとまった日本語の文章で答える練習です。

次に、ご両親の友人(人事担当者がベスト)、補習校や塾の先生などに面接官役を頼んでください。大人を相手に、「志望の動機」を日本語で答える練習です。関連する質問をどんどんしてもらってください。受験生は、質疑応答のコツを身に付けていきます。

「なぜ、経済を勉強したいのか?」の問いに、大学のパンフレットに書いてある聞いたこともない言葉で、慣れない内容を日本語で正確に答える、そんな経験のない受験生は、「できない!」と音を上げますが、当然です。しかし、5回、10回と繰り返し練習をすれば、「どう答えれば良いのか」を模索するプロセスで、受験生は本当の志望の動機を自分の言葉でまとめられるようになり、納得できる回答ができるようになります。頑張ってください。

面接(質問)の例

「志望の動機」「海外経歴」「滞在国について」「海外での経験」「海外生活で得たもの」「自己アピール」「出身校」「高校での学習内容」「課外活動」「読書歴」「入学後の学習計画や希望」「小論文や学科試験の内容」「併願校」など。


(2011年8月1日号掲載)