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アメリカでの育児・子育て

ライトハウスに連載中の人気教育コラム、ハワイ在住の専門家がバイリンガル教育のノウハウを提案する「船津徹のアメリカで実践 バイリンガル子育ての秘訣」のほか、英語学習や学校教育、受験などについての疑問に答える「教育カウンセリング」をご紹介。アメリカでの育児・子育て・教育・子供の学校選び・進学に役立つ情報を提供しています。

船津 徹
船津 徹

バイリンガル教育カウンセラー。福岡県生まれ。

こちらで漢検を受けさせたい 効果的な漢字学習の方法は?

漢字学習の一環として、中学1年生の子供に「漢検」を受けさせてみたいと思うのですが、どういったものなのでしょうか。また、効果的な漢字学習の方法はありますか?

松本輝彦(INFOE代表)

漢字を記号として覚えさせず、文化として理解できるような環境作りを

「漢検」は、日本漢字能力検定の略で、漢字の学習レベルに応じて漢字の運用能力を検定する試験で、財団法人日本漢字能力検定協会が実施しています。
 
漢検は、年を追う毎に志願者数が増加しており、平成17年度には年間約240万人が受験しています。最近は中学から大学まで、合格した級により、入試で優遇したり単位の認定をする学校が増えてきました。検定は、10級から1級までのレベルに分けられています。それぞれの級の程度や目安を下の表にまとめてみました。
 
子供たちが受験する級で出題される漢字は、「法令、公用文書、新聞、雑誌、放送など、一般の社会生活において、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安を示すものである」として、国で定められた「常用漢字表」を基にしています。この表には1945字が収められており、日本の学校教育ではその漢字を義務教育終了の中学3年生までに習得することが目標とされています。また、約2千字の常用漢字のうち、約半数の1006字が小学校での学習に配当されています。漢検でも、学校での漢字の学習ペースにあわせて対象漢字数を決めて、準2級までの各級に配当しています。
 
また、検定の問題の形式は、級によっても異なりますが、次のような問題が出題されています。
 
漢字の読み、筆順・画数、部首・部首名、熟語の構成、送り仮名、対義語・類義語、書き取り(三・四字熟語、同音・同訓異字、誤字訂正を含む)

検定試験の時期と会場
南カリフォルニアでは、年3回(2・6・10月)、以下の会場で7級から2級までの検定試験が受検できます。
●西大和学園カリフォルニア校
(ロミータ☎310・325・7040)
*他の教育機関で申し込みを受け付けているところもあります。

漢検CBT 
コンピュータを使った漢検CBT(Computer Based Testing)は、左記の会場で毎日(日曜・祭日を除く)受験できます。受験できるのは7級から2級で、異なった級の同日受験も可能です。 
また、通常の検定では約40日かかる合格結果が4日程度でわかるので、数日おきに繰り返し受験することも可能です。試験方式は異なりますが、合格資格は他の方法とまったく同じです。

(財)日本漢字能力検定協会
(ZAKU International, Inc.内、トーランス☎31・0356 6457)

漢字学習について
漢字は日本語(国語)の基礎です。しかし、「漢字は覚えるもの」として子供に無味乾燥な勉強を強制しないでください。現地校で学んでいる子供たちにとって、補習校や学習塾など以外で漢字に接する機会は非常に限られています。日常、見ることも使うこともない漢字を覚えろといわれても、無理です。補習校の漢字の試験で満点を取っている子でも、不意打ちの試験では良い成績を上げることができないのが現実です。
 
アメリカの高校でラテン語のクラスを開いている学校があります。英語の接頭辞・接尾辞・語幹などは、文化的にラテン語の影響を強く受けているので、英語の単語力を向上するために非常に効果があります。
 
漢字の習得も、漢字をただ単なる記号としてではなく、意味のあるもの、文化の一部として考えることが必要です。漢字の学習や習得を通して、漢字の源流である中国文化やその漢字を我が物として取り入れた日本文化の一部として、子供たちが漢字に接する機会を増やすことです。ぜひお父さん・お母さん自身が率先して、家庭内で漢字に接する環境を作ってください。漢字に少しでも興味を持つ子どもは、自分自身で漢字の力を、日本語の単語力を、そして、日本語の力を伸ばしていきます。
 
漢検のホームページの機関紙「樫の木」には、子供と一緒に楽しめる漢字のエピソードが満載されています。