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アメリカでの育児・子育て

ライトハウスに連載中の人気教育コラム、ハワイ在住の専門家がバイリンガル教育のノウハウを提案する「船津徹のアメリカで実践 バイリンガル子育ての秘訣」のほか、英語学習や学校教育、受験などについての疑問に答える「教育カウンセリング」をご紹介。アメリカでの育児・子育て・教育・子供の学校選び・進学に役立つ情報を提供しています。

船津 徹
船津 徹

バイリンガル教育カウンセラー。福岡県生まれ。

テストで良い成績でも「A」が取れません。

現地校の中学生の母親です。私の子供は、いつもテストでは良い成績なのに、「A」が取れません。
どうしてでしょうか?

松本輝彦(INFOE代表)

家庭学習に問題があるかもしれません。

 お母さんは、お子さんのクラスの先生がどんな成績の付けけ方をしているか、ご存知ですか?

 まず、各クラスの成績の付け方、特に、テスト以外にどんな項目の成績を基に、科目の評価(A-F)をしているのか確認してください。

 中高生であれば、学期の初めに、成績の付け方や教室でのルールが書かれたプリントを受け取って、それらについて説明を受けているはずです。そのプリントに保護者のサインを求める先生もいます。また、秋の新学年が始まってすぐにあるオープンハウスに出席されたことがあるならば、保護者の方ご自身も説明を受けているはずです。ご記憶はありませんか?

 アメリカの学校のほとんどの先生は、成績の付け方(項目・評価基準)についてルールを作り、それに基づいて評価をしています。その評価方法については、児童生徒・保護者に公表しています。

 現地校での児童生徒の学習評価は、一般的に、試験・宿題・課題などを基にして決められています。ほとんどの先生が、例えば、試験30%・小テスト20%・宿題30%・授業参加20%など、項目別の配分を決めています。その配分をより細分化して、学期中に宿題を15回出した場合、宿題の評価がAならば2点、Bならば1.5点など、毎回の得点を与えます。

 このように評価のルールがはっきりしていますので、先生に聞けば、生徒は自分自身の成績を、学期中いつでも知ることができます。最近では、インターネットで毎日の成績が見られるようにしている学校区や学校も増えて来ているようです。

 「日本の学校の時よりも、3倍も勉強するようになった」。こんな言葉を、子供からよく聞きます。その理由を聞くと、「日本の学校では学期の終わりに通知表をもらうまで、自分の成績はわからない。アメリカの学校では、先生の成績の付け方がはっきりしているし、毎日の宿題やテスト結果がすぐに成績の上昇下降に反映される。自分の成績は、自分の勉強の結果と自覚している」という趣旨の答えでした。

 子供たちの学校生活への評価は、ここで紹介した学業成績(Achievement)の評価のほかに「学習(就学)態度(Study Habit/Work Habit)」や「生活態度(Citizenship/Social Attitude)」の評価があります。「学習態度」は、指示に従う・課題を時間内に終わらせる・ノートの整理ができる、などの勉強の仕方について、「生活態度」は、共同作業・自己コントロールなどの授業中の生活態度についての評価です。

 現地校から送られてくる成績書(Progress Report/Report Card)の内容や表記の仕方は、学校区、小・中・高の学校レベルによっても大きく違っています。しかし、それらの評価内容や方法・基準がわかると、子供の学校生活全般がよりはっきりと見渡せるようになります。

 ご相談のように、テストの成績がいいのに評価が付かないのであれば、宿題・課題・レポートなどの家庭学習に問題があるかもしれません。

 先生から学習の記録をもらってみてください。テストの成績や家庭学習の課題など、学期の初めから日付順で詳細な学習記録をプリントアウトしてくれるはずです。それらを見て、宿題・課題の提出の有無とその評価を確認してください。その記録を見せて、お子さん自身の記録・記憶と差がないか確認してください。

 もし、家庭学習にも問題がないなら、次に、お子さんの学校では、どんな点数で「A」の評価を付けるのか、確認してください。「Aは90%から100%」などと、点数の範囲で評価が決められています。お子さんの点数は、その範囲に入っていますか?

 もう1つの可能性は、お子さんの授業中の態度です。授業に積極的に参加しているかどうか、例えば、ディスカッションで自分の意見を明確に述べたり、授業中に何度発言しているかなどが、学習成績の評価に加味されている場合もあります。

 それでも、はっきりしないようなら、先生の記録の間違い・記録漏れなどの可能性もありますので、先生に直接問い合わせてみてください。