学ぶ・育てる
Study

アメリカでの育児・子育て

ライトハウスに連載中の人気教育コラム、ハワイ在住の専門家がバイリンガル教育のノウハウを提案する「船津徹のアメリカで実践 バイリンガル子育ての秘訣」のほか、英語学習や学校教育、受験などについての疑問に答える「教育カウンセリング」をご紹介。アメリカでの育児・子育て・教育・子供の学校選び・進学に役立つ情報を提供しています。

船津 徹
船津 徹

バイリンガル教育カウンセラー。福岡県生まれ。

夏休みを使った有意義な勉強法を教えてください。

現地校の小学校と中学校に通う子供がいます。
夏休みの間にできる勉強法を教えてください。

松本輝彦(INFOE代表)

前の学年の復習や予習をするのに絶好の機会です。

現地校の勉強
 「夏休み前に教えたことを忘れてしまうので、9月からの指導が大変」と現地校の先生である友人が言いました。夏休みには、前の学年の復習や次の学年の予習などができます。

●復習:算数・数学など、前の学年の学習の上に新しい学習内容を積み重ねていく教科に遅れがある場合は、ドリルやワークブックなどの自習教材を与えて、復習する必要があります。もし、英語での復習が大変ならば、同じ内容の日本の教科書を使うのもいい方法です。もちろん、日本の教科書は予習にも使えます。

●予習:次の学年で学ぶ社会、特に歴史の予習を強くおすすめします。これまでの日々の生活の中で、見聞きした歴史事実を柱にして指導していくのが歴史学習の特徴です。アメリカの歴史なら、お子さんたち(保護者も)はあまり知識はありません。少しでも知識を貯金しておくための予習です。次の学年で使う教科書は、一般の書店で購入できます。また、ドリルやワークブックも使えます。

●補習:教科書の内容ではなく、単語・読解力・文法などの基礎的な英語力の向上です。これは、夏休みだけではなく、日頃から色々工夫されていると思いますので、お任せします。

 ただ1つ、予習と同様に、次の学年で読む小説などの課題を学校の先生に聞いて、事前に読ませてください。いきなり英語が大変なら、日本語の訳本を先に読んでも構いません。お子さんの学校や学校区で作っている「Core Book List」には、必読・推薦図書が挙げてあります。英語の読書は、夏休みだからできる最も大切な活動です。

サマースクール
 最近は、学校教育に使える財源が少なく、学校や学校区が提供する無料のサマープログラムも少なくなってきました。しかし、州の統一試験結果などに基づいて、英語力の不十分な子供のためのプログラムなどを実施している学校区もありますので、学校からのお知らせに気を付けてください。

 高校生になると、成績が良くなかった科目の再履修や、基礎科目の単位が取得できるサマークラスがあります。ほとんどのプログラムは、学校区が承認した短大などから有料で提供されます。8年生終了後の夏休みのサマースクールで取得した単位は、高校の単位と見なされるので、成績にも十分注意が必要です。

日本語での勉強
●補習:
現地校と違って、補習校は日本の学期に近く、夏に入ってもしばらく授業があります。年間授業日数を確保するために、夏の集中授業を行う補習校もあります。いつもどおりに勉強を続けてください。

 帰国が近い、もしくは帰国後に受験があるお子さんは、学習が抜けた部分や理解不足の学習内容を復習するのにいい時期です。すぐに塾や家庭教師に頼らずに、ご自分たちでお子さんの勉強の状態を把握することが大切です。

体験入学
 この夏、日本に一時帰国する機会があるのなら、日本の学校に2、3週間通い、学ぶことができます。ただし、短い期間なので、学力向上よりも日本の学校生活の体験を中心に考えてください。事前準備が必要なので、体験入学を希望する学校にすぐ連絡を取ってください。

家庭での学習
 日本語での学力向上を目指す場合、家庭での学習環境作りが保護者の仕事です。特に、お子さんの日本語での読書の習慣化に、家庭全員で挑戦してください。夏時間で長くなった夕方や夜のひと時を、家族で本に親しむ時間と決めましょう。そこで獲得した読書の習慣は、一生の宝物になります。

全部はダメ!
 この文章を読んで、「全部やらせよう」などと決して思わないでください。「こんなことが可能ですよ」という、私からの情報ですから。どれかを実行してみたいと思われるならば、お子さんの様子や環境をよく観察し、お子さんの意見も取り入れてください。お子さんにとっても、お父さん、お母さんにとっても、良い夏休みになることを祈っています。