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アメリカでの育児・子育て

ライトハウスに連載中の人気教育コラム、ハワイ在住の専門家がバイリンガル教育のノウハウを提案する「船津徹のアメリカで実践 バイリンガル子育ての秘訣」のほか、英語学習や学校教育、受験などについての疑問に答える「教育カウンセリング」をご紹介。アメリカでの育児・子育て・教育・子供の学校選び・進学に役立つ情報を提供しています。

船津 徹
船津 徹

バイリンガル教育カウンセラー。福岡県生まれ。

コミュニティーカレッジから日本の4年制大学にトランスファーできますか?

コミュニティーカレッジから、
日本の4年制大学にトランスファーできますか?

松本輝彦(INFOE代表)

積極的に受け入れてくれる
日本の4年制大学を紹介します。

現在、アメリカの2年制カレッジや4年制大学で学んでいる学生を、独自のトランスファー制度で積極的に受け入れる日本の4年制大学のプログラムを紹介しましょう。

このプログラムは、保護者の海外駐在や個人留学で、アメリカの大学で学んでいる人にとって、非常に貴重な日本の大学進学・卒業のチャンスになります。


トランスファー(転入学)
アメリカでは、コミュニティーカレッジ( 以下「カレッジ」)での2年間で短大卒業資格(Associate Degree)を取得することができます。

また、事前に決められた授業科目を受講し単位を取得することで、アメリカの4年制大学(以下「大学」)へトランスファーすることも可能です。実際、カレッジに入学し、このトランスファー制度を活用して大学を卒業する、非常に多くの学生がいます。

ところが、日本の大学システムでは、大学入学後の他大学への転入学は一般的ではありません。大学間の転学・編入学は制度上可能ですが、受け入れる大学が少なく、学部が限定されていたり、編入試験が実施されるなど、実質的に大変困難になっています。

特に、アメリカのカレッジや大学の在学生が、日本の4年制大学に編入することは、立命館アジア太平洋大学や上智大学、多摩大学などの英語で授業を行う一部の学部を除くと、大学のシステムの違いや学習言語の問題などにより、極めて困難なのが実情です。


日本の4大へのトランスファー
アメリカの大学に在籍中の学生のトランスファーを積極的に受け入れる、日本の4年制大学の例として、聖学院大学(埼玉県上尾市)のプログラムを簡単に紹介しましょう。

聖学院大学の「特別入学試験・トランスファー制度」の要点は、次のとおりです。

1.対象学科:政治経済・コミュニティー政策・欧米文化・日本文化の4学科
2.出願期間:随時(4・5月を除く)
3. 審査方法:書類審査(インターネットや電話によるインタビューを行う場合もある)
4. 出願資格:2年制カレッジ卒業者(AssociateDegree 取得者) ※カレッジや大学の1年以上の修了者で、31単位以上を取得・取得見込みの人は、編入学試験で受験ができる

これらを見ると、アメリカの大学で1年以上学んでいる学生が、アメリカにいながら、書類審査と電話面接だけで合否の判定を受けられることが分かります。基本的には、カレッジでの履修科目・単位を、4年制大学の教養段階の履修として認めて、3年生として入学させています。

そして、もう1つの聖学院大学の特徴は、これまでアメリカの大学在籍学生の編入を受け入れてきた大学・学部と異なり、日本語で授業を受けて、日本の4年制大学の卒業資格を取得できることです。


どんな人がトランスファー?

ここで紹介したトランスファー・プログラムは、これまで、日本の4年制大学卒業のチャンスが限られていたアメリカの日本人大学生に、大きな機会を与えてくれます。

保護者の海外駐在や仕事の都合で一緒に渡米し、現在カレッジや大学で学んでいる学生の場合、「日本の大学独自の勉強内容を学びたい」「社会人としての日本語・日本文化を身につけたい」「日本での就職・大学院進学を希望する」「大学時代に日本での生活を経験したい」など、数多くの理由が考えられます。

また、日本の高校を卒業したカレッジ留学生で、「アメリカの大学へのトランスファーが困難で、短大卒になってしまう」人にとっては、メリットの大きいプログラムです。積極的に問い合わせを!

ホームページで見ると、聖学院大学は定員1学年600人という小規模の、「面倒見の良い大学」として高い評価を受けている大学です。興味のある、またここに挙げた要件を満たさない人でも、直接大学に事情を話せば、対応してもらえると思います。
あなたの積極性が、チャンスを生みます!

参考: 聖学院大学ホームページ(www.seigakuin.jp)



(2009年5月16日号掲載)