クレジットカードを手に入れる

キャッシュレス社会のアメリカでは、クレジットカードは生活必需品と言ってもよいほど。また、クレジットヒストリーと呼ばれる個人の支払い履歴は厳しく管理されています。初めてのカード取得方法、カード選びの注意点、利用時の留意点などをまとめました。

セキュアード・カードならヒストリーなしでも取得可能

クレジットカードを申請する際、日本では勤務先や勤続年数、収入などが審査の対象になりますが、アメリカでは、それに加えてクレジットヒストリーも重視されます。
クレジットヒストリーとは、ソーシャル・セキュリティーナンバーの下に管理された個人の支払い履歴で、保持しているクレジットカードに関する情報と、車や住宅のローンなどの借入金に関する情報が記録されています。クレジットヒストリーは、クレジットビューローと呼ばれる第三者機関が管理しており、債権者が自由に閲覧できるようになっています。
クレジットヒストリーはクレジットカード申請時だけでなく、車のリースやローンの審査、不動産賃貸申し込み時にもチェックされる、重要な個人情報です。これがないと、基本的にクレジットカードは取得できません。しかし、ヒストリーを構築しようにも、クレジットカードがないと始まりません。
そこで、クレジットヒストリーがない人のためのカードが用意されています。それは、セキュアード・クレジットカード(Secured Credit Card)と呼ばれる、預金口座とリンクしたクレジットカードです。指定の口座に一定額を預金することを条件に、預金額に見合った限度額のカードが発行されます。しかし、カード申し込みの際に審査がないわけではなく、一定の収入があることが取得の条件になります。
また渡米して間もない日本人を対象に、特別な審査基準を設けているカード会社もあります(ANA CARD U.S.A. Visa® ☎1-800-726-5558、JAL USA Card ☎1-877-443-5587、JCB USA ☎1-800-366-4522、Premio Card ☎1-800-947-2030)。そうしたクレジットカードであれば、アメリカでのクレジットヒストリーがなくても、セキュアード・クレジットカードでない、通常のカードを取得することが可能です。
最初のカードが取得できたら、いよいよここからクレジットヒストリーの構築が始まります。今後のクレジットカード取得のためにも、住宅や車など購入の際のローン審査のためにも、良いヒストリーを築くことが重要です。

クレジットヒストリーを良くするには?

クレジットヒストリーを良くするためには、月に1度はそのカードを利用し、期日までに返済することが重要です。返済額については、毎月全額返済でなく、最低額以上をきちんと返済していれば、ヒストリーの評価には影響しません。
最初のカードを取得してしばらくすると、さまざまなクレジットカード会社からクレジットカードの入会案内が送られてくるようになります。これは、クレジットヒストリーができ始めた証拠ですが、やみくもに申し込んで必要以上のカードを取得するのは考えもの。カードの年会費が無駄になるだけでなく、良いヒストリーにもつながらないからです。
その理由は、クレジットカードを申請するたびに、カード会社は申込者のクレジットヒストリーをチェックし、そのチェックの記録も全てヒストリーに残るためです。カード会社は、この記録を閲覧できますので、ある一定期間に集中して複数のクレジットカード会社に申し込みしたことが分かると、「金策に困って、大量にクレジットカードを申請している」と受け取られ、申し込みを断られることもあります。
なお、デビットカードやプリペイドカードは、いくら使用してもクレジットヒストリーは構築されません。

金利やサービスをチェックカード選びは慎重に

カードを選ぶ際には、どのような点に注意すればいいのでしょうか?
まずは、APR(Annual Percentage Rate)。これは、買い物をして支払い期日までに全額支払わなかった場合や、キャッシュアドバンス(キャッシング)をした際に課される金利です。金利は10%以下から20%以上までと幅広く、金利の低さを謳い文句に入会を促すクレジット会社も多くありますが、こうした低金利は、最初の3カ月間限定といった場合も多いので要注意。申し込み用紙に適用期間とその後の金利が記されているので、よく確認してから申し込みをしましょう。年会費も無料から100ドル以上のものまでさまざまあります。同様にキャッシングにかかる手数料も調べましょう。
付帯サービスの内容もカードごとに違います。利用金額に応じて航空会社のマイルが貯まったり、利用金額の一部をキャッシュバックしたりするサービスもあれば、金額に応じて提携店のギフト券を送ってくれるところもあります。また、カード入会者を対象に、特別価格でカタログショッピングを行っているところもあります。
その他、提携先のホテルや店などで割引が受けられるもの、傷害保険、レンタカー保険など、各種保険に自動的に加入できるサービスもあります。これらの付帯サービスは有料のものもありますので、こちらも事前によく確認しておくことをお勧めします。
申し込み前に情報を積極的に集め、サービス内容もじっくり比較検討し、自分にとって必要なサービスは何か、利用価値の高いサービスはどれかを見極めて選びましょう。そして、手に入れたカードは、計画的に利用、返済していくことが何より大切です。

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