マーケティング講座
49) ラスベガスに学ぶ儲け方
【振り子をふり切れ!】
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皆さん、こんにちは! 阪本啓一です。
振り子、ふり切ってしまいましょう!
ラスベガスは商売ネタの宝庫!
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久しぶり(何と! 15年ぶり)に、ラスベガスへエンターテインメント視察のため足を運びました。衝撃的でした。ここには商売のヒントがいっぱい埋まっていると思いました。今回はそのヒントを読者の皆さんにおすそわけします。
でっかいウソをつき通す
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ラスベガスは、「日常生活ではあり得ない、でっかいウソ」を徹底的につき通してくれるところが最大の強みです。例えば、営業時間=24時間。ビジネスアワーが「朝から明日の朝まで」と言い切れるのは、はっきり言って強いです(笑)。「わしら、お客さんに、1セントでも落としていってほしいねん。24時間、明日の朝まで商売やってますから」という姿勢、並の観光地では太刀打ちできません。
「でっかいウソ」で共通しているのは、東京ディズニーランド(以下TDL)です。TDLも、「ウソをつき通してくれる」から、お客さんの支持を得ています。ミッキー、ミニー、ドナルドたちが本当に遊園地を散歩しているなんて、子供も実は信じていません(笑)。でも、夢と魔法の国であることを、徹底的に実演してくれるし、1ミリの疑いなく、キャストが演じきってくれます。だからそのウソに乗ってみよう、そのほうが楽しいから、となるのです。
ラスベガスも同様、「ここに来て、小難しい理屈をこねていても始まらない。とにかくアタマからシッポまで楽しみまくろう! 日常生活をとにかく忘れさせてね」というゲストの気持ちを知り尽くしています。
お金を出す痛み=こころのブレーキを感じさせない工夫
例えばホテルにも、日常生活を忘れさせる工夫があります。私が宿泊したMGMグランドのバスルームにある石鹸、シャンプー、ヘアトリートメントはいずれも最上級の品質の製品を置いています。バスローブは、たっぷりした着心地の良いもの。
そして、最近ホテルによくあるような、「タオルなどの洗濯にはたくさんの水を使います。限りある地球資源の節約のため、お使いにならなかったタオルはそのままタオル置き場に残しておいてください。使用済みのタオルのみ、バスタブに入れておいてください」といったアナウンスなど、一切なし。ゲストはラスベガスに遊びに来ているのであって、地球資源を節約するためには来ていないのです(笑)。「水の浪費」という言葉からは「お金の浪費」を連想させます。つまり、ゲストの遊びこころにブレーキをかけてしまいます。
また、同じチェーンのホテル間であれば、レストランで食事してもサイン1つでOKです。カジノでは飲み物はフリーでサーブされます。とにかくゲストを、お金を使う痛み=こころのブレーキから隔離しているのです(笑)。
酸素で元気
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また、カジノでは、酸素が供給されているらしいのです(具体的な方法については企業秘密のためか、不明です)。酸素バーがあるくらいですから、酸素を吸うと、人間は元気になります。眠くなりません。カジノで、眠らず、どんどん遊んでください、というわけです(笑)。小憎らしいほどの作戦です。
振り子をふり切れ!
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でっかいウソをつき通すには、コストとエネルギーの持続が必要です。ラスベガスはそれをやり通しています。ここにラスベガスの強み、利益の源泉があります。別の表現をするなら、「中途半端はやめて、振り子をふり切る」。中途半端が一番だめです。先述のように、TDLは「夢と魔法のマジックキングダム」という「でっかいウソ」をつき通してくれるから熱いファンがいます。日本の多くの遊園地が経営不振に陥ったのは、「子供向けだから、まあまあこの程度でいいだろう」という、「まあまあ=中途半端」をやってしまったからです。振り子をふり切っていない。
TDLが「二枚目」とすれば、富士急ハイランドは「三枚目」路線でふり切ることに成功しました。ギネス認定・回転数世界一の超大型ジェットコースターに「ええじゃないか」とネーミングする、「ふり切った」胆力があればこその成功です。振り子をふり切りましょう。ふり切るほど、儲かります。
(2006年12月1日号掲載)


