デジタルSATの概要

ライトハウス電子版アプリ、始めました

(LA版2022年5月16日号掲載)

SATはACTと同じく、大学受験でスコアの提出が可能なアドミッションテストです。SATを主催するカレッジボートは、既存の紙ベースで行われてきたSATを、コンピューターベースに切り替えると発表しました。

(1)デジタルSATのフォーマット

コンピューターベースのテストには、リニア型とアダプティブ型があります。リニア型は、全ての受験者が同じ問題を受けます。アダプティブ型は受験者のパフォーマンスに応じて、問題の難易度が変わります。デジタルSATはセクション単位のアダプティブ型です。各科目は、それぞれ二つのセクションに分かれ、一つ目のセクションの正答率に応じて、二つ目のセクションの難易度が変わります。ちなみにACTはリニア型です。

(2)デジタルSATのコンテンツ

出題方法も変わります。現行SATの英語の読解問題は、長文を読み、複数の設問に答える形式ですが、デジタルSATでは文章が短くなり、設問も各文章に対して一つとなります。数学では、全てのセクションで、電卓の使用が認められるようになります。また、試験時間が1時間短くなりますが、各問題に、より多くの時間を割けるようになるとのことです。

(3)デジタルSATの実施方法

受験者は持参したコンピューターやタブレット、またはテストセンターから貸与されたコンピューターでテストを受けます。テストは試験会場で受け、自宅受験はできません。現行のSATは、原則として年7回の土曜日が受験日です。デジタル化により、受けられる回数が増えると予想されますが、どのように実施するかは、まだ発表がありません。また、結果を受け取るまで現行のSATは1カ月程度かかりますが、デジタルSATでは数日以内に結果が分かる見込みです。

(4)デジタルSATの採点方法

現行のSATは各教科800点満点の合計で採点され、この採点スケールは、デジタルSATでも踏襲されます。ただし、デジタルSATはアダプティブ型なので、採点の際には、問題の難易度に応じて重み付けをします。例えば、セクション1の正答率が低い生徒は、セクション2の難度が下がるため、セクション2の正答率が上がります。

逆に、セクション1の正答率が高い生徒は、セクション2で難度が上がり、後半の正答率は下がるはずです。これらを踏まえ、800点満点のスケールに換算していきます。アダプティブ型の採点方法は、大学院入試で使用されるGREなどでも導入されているので、問題作成者は、すでにノウハウの蓄積があるはずです。

デジタルSATへの対応方法

新旧テストの切り替え日や、2種のテストの併用期間の有無はまだ発表されていませんが、米国内では25年以降に高校を卒業する生徒はデジタルSATのみになると思われます。

デジタルSATが受験生に与える影響は限定的です。全米の主要大学の多くがテストスコアの提出を任意としています。また、カリフォルニア州の州立大学は、UCとCSUの全校がテストブラインド(アドミッションでテストスコアを使用しない)となり、他の州立大学も追随すると予想されます。高校で日々の学習に地道に取り組み、満足のいく成績を残すことが大学進学準備で重要であることは、今後も変わることはありません。

(2022年5月16日号掲載)

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