パンデミック後のキャンパスツアー活用方法

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理想の大学に巡り合うには、なるべく多くの大学を訪問して比較検討するのがベストです。キャンパスツアーに参加することにより、大学への理解が大いに深まります。2020年春以降キャンパスツアーを中止していた大学も、パンデミックの収束とともにツアーを再開するところが増えてきました。今回は、キャンパスツアーに参加する際の事前準備についてお話しします。

1.訪問する地域と大学を選ぶ

質の高い大学は全米に点在しています。都市部よりも郊外にある場合が多く、大学訪問は意外と時間がかかります。そこで、訪問したい地域を一つ選び、その地域や周辺の大学の中から訪問先を選ぶことをお勧めします。

すでに興味のある大学がいくつかある場合は、最も見に行きたい大学のある地域を選ぶと良いでしょう。特に訪問したい大学がない場合は、フィラデルフィアやシカゴ、ボストンなど大学が数多く集まっている地域から選べば、複数の大学を効率的に訪問できます。

訪問する地域が決まったら、訪問する大学を選びます。なるべくタイプの異なる大学を選ぶことをお勧めします。自分にどのようなタイプの大学が合うのかを知ることは、キャンパスツアーに参加する重要な目的の一つです。総合大学、リベラルアーツ・カレッジ、単科大学など、さまざまなタイプの大学を訪問し、比較することによって、自分との相性を見極めることができます。

2.訪問スケジュールを決める

訪問したい大学を決めたら、どの大学をいつ訪問するか決めます。キャンパスツアー自体は1時間程度ですが、その後にアドミッション・オフィスの大学説明会に参加する場合が多く、1日に訪問できるのは午前、午後1校ずつが限度。それぞれの大学の所在地から移動時間を計算し、計画を立てましょう。

日程を決めたら、キャンパスツアーの予約をします。キャンパスツアーは、週末や大学が休みの時期を除き通年で行われています。キャンパスツアーは家族全員で参加するのが一般的です。

3.大学担当者に連絡を取る

主要な校舎や図書館、カフェテリア、寮などはキャンパスツアーのコースに組み込まれていますが、それ以外に自分が訪問したい場所があれば、事前にアドミッション・オフィスに連絡を取り、相談します。

実験室やスタジオなど、自分が志望する学部の施設を見たい場合は、事前にアドミッション・オフィスに要望を伝えておけばツアーに組み込んでもらえるかもしれません。また、ツアーでの対応が難しい場合、ツアーの後で個別に訪問できるように手配をしてもらうことも可能です。

大学でアスリートとして活動を目指す学生は、自分が希望するスポーツチームも訪問しましょう。また、大学で音楽活動に取り組みたい学生は、興味のあるオーケストラやバンドを担当する先生に連絡を取ることをお勧めします。連絡先が分からない場合はアドミッション・オフィスに相談してください。

4.時間に余裕を持って訪問する

ツアーの開始時刻よりも少し早めにキャンパスに着き、大学の周辺を散策してください。周囲の店や、治安をチェックします。また、ツアーの前後で時間があれば、大学内で食事をすることをお勧めします。カフェテリアやレストランのメニューや味は、食事にこだわりのある学生にとって、バーチャルツアーでは得られない貴重な情報です。

説明会が終わったら、自分が住む地域の担当アドミッション・カウンセラーの名刺を受け取ってください。アドミッション・カウンセラーは、それぞれ担当地域が決まっています。訪問時に担当者が不在の場合でも、受付で名刺がもらえます。合否の判断に最も大きな影響力を持つのは、アドミッション・ディレクターではなく、担当カウンセラーです。担当カウンセラーと連絡を取り合える環境を作っておくことは、アドミッションで極めて有益です。

アプライする前にキャンパスを訪問した学生がアドミッションで高く評価されることは、パンデミックの前も後も変わりません。大学訪問で興味を持った大学は、担当カウンセラーと連絡を取り合いながら、進学準備を進めてください。(2021年8月16日号掲載)

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