2023-24年度の大学アドミッション速報

ライトハウス電子版アプリ、始めました

(2024年1月号掲載)

2023-24年度のアドミッションは、12月までにEarly Admissions(早期出願)がほぼ締め切られ、アドミッションサイクルの終盤を迎えました。アメリカ連邦最高裁判所が、23年6月28日に「アファーマティブ・アクション(積極的差別是正措置)」は合衆国憲法に違反すると判断してから、初めてのアドミッションです。アドミッションで人種の考慮が難しくなったことが、受験者のダイバーシティーにどのような影響を及ぼすのか注目されています。

受験者数の増加

Common Appによると、23年11月1日時点での出願者数は前年比12%増。パンデミックの影響を受ける前の19-20年度と比較すると41%増で過去最高を更新しました。外国籍学生のアプリケーションも増え、パンデミック前と比較し米国市民は38%増。外国籍学生は87%増となりました。

ダイバーシティーについても大きな成果が見られ、マイノリティー受験者は前年比21%増の20万139人。パンデミック前(11万9859人/19-20年度)と比べると67%増となりました。また、低所得者が多く住む地域からの受験者数は前年比20%増で、パンデミック前と比べ52%増となりました。

出願数の増加

出願総数の増加も顕著です。23-24年度の大学アドミッションでは、前年比で18%増。パンデミック前と比べ65%増となりました。

出願総数の急増は三つの要因が重なったものと考えられます。一つ目は、Common Appを採用する大学数の増加です。23-24年度は、RutgersやUniversity of Washingtonなどの大規模州立大学が、新たにCommon Appを採用しました。Common Appの23-24年度の採用校はパンデミック前の878校から1072校に増えています。

二つ目は、早期締切でアプライする学生の増加です。アメリカの大学の出願には、一般締切(Regular Deadlines)と早期締切(Early Deadlines)があります。早期締切でアプライする方が有利になる場合が多いため、近年は活用する学生が増えました。23-24年度は、パンデミック前と比べて早期締切のアプリケーションは38%増でした。

三つ目の要因は、受験生一人当たりがアプライする大学数の増加です。受験者数が増える一方、競争力の低い大学は淘汰され、大学の数は減少傾向にあります。地元の州立大学への進学も年々難しくなる中、受験生が進学先を確実に確保するため、多くの大学を受けたいと考えるのは自然な流れです。

ちなみに、私立大学でも州内の大学を選ぶ学生が多いようですが、州を問わず、USC(University of Southern California)の人気は際立っています。

テスト・オプショナルの継続

20-21年度はパンデミックで、ACTやSATのテストを受けることが難しい受験生が急増し、ほとんどの大学がアドミッションでテストスコアの提出を必須条件から外しました。テスト・オプショナルと呼ばれるこの方法は、現在も採用されています。22- 23年度のアドミッションでテストスコアを要求する大学のほとんどが南部の州立大学で、私立ではGeorgetownとMITだけです。

Common Appでアプライした受験生のうち、テストスコアを提出した人は約半数。パンデミック以降、テストを受けやすくなっていますが、スコアを出す学生は増えていません。テスト・オプショナルのアドミッションでは、スコアを出さなかった人が、出した人より不利にならないように配慮されています。

SATは24年から全面的にデジタル化されます。今後、これがテストスコアを提出する学生にどのような影響を及ぼすのか注目したいと思います。

(2024年1月号掲載)

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