難関化する州立大学

ライトハウス電子版アプリ、始めました

(LA版2022年2月16日号掲載)

パンデミック以降、州立大学が難関経験化したと耳にします。実際、2020-21年経験度のアドミッションでは優秀な学生が経験州立大学に合格できないケースが多く経験見受けられました。なぜ州立大学が難関化したのか、原因を探ります。

アプリケーションの増加

21年秋入学のUniversity of California(以下UC)にアプライした学生は約25万人で、前年比16%増と過去最高でした。University of Washington(以下UW)では、外国人留学生の志願が15%減った一方、トータルでは11%増。特にワシントン州内の学生のアプリケーションが13&増えました。また、Oregon State Universityは、前年比約30%増の記録的なアプリケーション数となりました。

20-21年度のアドミッションで、SATやACTのスコア提出が不要のテスト・ブラインドとなったことが、アプリケーション増の主な原因です。また、20-21年度は、マイノリティーのアプリケーションが大幅に増えています。全米の大学は、低所得家庭や移民の子ども、マイノリティーの学生を増やす取り組みを進めてきましたが、テスト要件を外したことで、多様性が大いに高まりました。アプリケーション数が増えれば、学力の基準を満たす受験者も増えます。

州外学生重視のアドミッション

州立大学は州内学生の高等教育が設立目的ですが、財政面を考えると、高額な授業料を払う他州の学生や外国人留学生を増やすことも重要です。UCはテスト・ブラインドで、他州の学生のアプリケーションが44%も増加し、合格者数も40%増えました。

そのあおりを食ったのが州内学生で、例えばUC SanDiegoは、州内学生のアプリケーションが前年比15.1%増にもかかわらず、合格者数は4.1%減っています。その分、他州の学生に振り分けられたのです。UWは合格者の内訳を細かく発表していませんが、公表データから、州外の学生を重視したアドミッションをしていることは明らかです。

ホリスティックアドミッションの進化

アメリカの大学は、ホリスティック(包括的)なアドミッションを行っています。成績やテストの点数などの数値だけでなく、志願者の人としての魅力全てが評価の対象です。近年は州立大学もホリスティックレビューを行うと名言していますが、膨大なアプリケーションを少人数のスタッフで対応する州立大学では限界があり、これまでSATやACTなどの点数評価に頼っていた部分も少なくありません。

しかし、テストスコアの提出が要件から外れた今、ホリスティックアドミッションに本格的に取り組まざるを得なくなりました。ホリスティックなアプローチに長年の経験と実績を有する私立大学に比べると、州立大学はまだ試行錯誤の段階で、合否判定に相当のブレがあるのは否めません。

テスト・ブラインドで、高校生が受験対策よりもクラス活動に注力しやすくなるのは望ましい変化です。これから準備を始める高校生は、ぜひ、日々の学習や課外活動に地道に取り組みましょう。そして、自分の価値をきちんと評価してくれる大学と巡り合うため、州立・私立を問わず、相性を見極めて、数多くの大学にアプライすることが重要です。(2022年2月16日号掲載)

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