2020-21年度の 大学アドミッション速報

ライトハウス電子版アプリ、始めました

2021年に卒業を迎える12年生は、パンデミックの中で進学準備を行い、アプリケーションを提出しました。受験したい大学を事前に訪問できず、またアドミッション・テストがキャンセルになるなど、進学準備は困難を極めました。一方、アメリカの大学にとっても難しいアドミッションとなりました。20年春のロックダウンの影響で11年生のGPAがない生徒をどう評価するのか、どうすればACTやSATを受けられなかった生徒が不利にならないかなど、担当者は学力評価に苦慮しました。大学のアドミッションは5月まで続きますが、21年1月時点のデータを基に、今年度のアドミッションの特徴をまとめました。

①UCのアプリケーションが増加

20年秋にUC(カリフォルニア大学群)にアプライした学生は約25万人(トランスファー含む)です。昨年度の21万5000人から16%増加し、過去最高でした。予想以上のアプリケーションでシステムがダウンし、締め切りを4日延長したくらいです。アプリケーションの大幅増の原因が、UC各校が導入したテストブラインド(SATやACTのスコアをアドミッションで一切考慮しない)であることは、言うまでもありません。
先駆けてテストブラインドを導入したUC Berkeley、UC Irvine、UC Santa Cruzの3校と、裁判所の仮差止命令によりテストブラインドとなったUCLAやUC San Diegoなどの6校は、テストを不要とすることで多くの学生を呼び込むことに成功したのです。注目すべきは、黒人のアプリケーションの20%増など、マイノリティーの志願者が大幅に増えたことです。マイノリティーの救済は、UCがテストブラインドを導入する目的の一つなので、早くもその効果が表れたと言えるでしょう。

②難関大のアプリケーションが増加

アイビーリーグなど難関校のアプリケーションが増えていることも、今年の特徴です。アーリーデッドライン(早期締切)の志願者数で比較すると、Columbia Universityは前年比49%増、Harvard Universityは57%増、MITは62%増となっています。難関校のアプリケーションが増えている理由は、その多くが充実したファイナンシャルエイドを有することが挙げられます。長引くパンデミックが家計に影響を及ぼす中、経済状況を一切考慮せずに合否判定を行い、合格者のファイナンシャルニードは100%負担してくれる大学の人気が高まりました。ファイナンシャルエイドが充実している大学では、アーリーデッドラインと同様、レギュラーデッドライン(一般締切)の志願者も大幅増が予想されます。Georgetown UniversityやMITのように、アーリーデッドラインで合格できなかった学生の多くがレギュラーデッドラインに回される大学もあり、レギュラーデッドラインはさらに厳しい競争となります。

③総受験者数の減少

パンデミックの影響で20-21年度は、大学進学を目指す学生が減ると予想されていましたが、その予想が正しかったことをデータが示しています。900校以上が採用する共通アプリケーションシステム「Common App」では、20年11月時点でアプリケーション数が前年比で8%減りました。大学からファイナンシャルエイドを受ける際に提出するFAFSA (Free Application for Federal Student Aid)を出した学生は、 前年比15%減となっています。このことから、受験者数を増やす大学がある一方、多くの大学が受験者数を減らしていると分かります。例えばCSU(カリフォルニア州立大学群)23校は、締め切りを2週間延長しましたが、それでも受験者数は前年比5%減でした。レギュラーデッドラインの締め切りを延長する私立大学も続出しています。今年度のアドミッションがどのような結末を迎えるか、来年度以降にどのような影響を与えるのか、多くの受験生が進学先を決める5月1日のディシジョンデー後に総括したいと思います。

(2021年2月16日号掲載)

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