高校卒業後のギャップイヤー

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多くの高校生は、 高校を卒業したらすぐ大学に進学するのが当たり前だと考えています。 大学で学びたい強い意思がなくても、 保護者から大学進学を期待されたり、 他に具体的な選択肢がなかったりと、消極的な理由で大学進学を選ぶ学生も少なくありません。一方で 高校卒業後、さまざまな活動に取り組み、その後で大学に進学する学生もいます。 高校卒業から大学進学までの猶予期間をギャップイヤーと言います。 今回は、 高校卒業後のギャップイヤーについてご説明します。

ギャップイヤーの価値

高校卒業後すぐに大学に行くことは、 全ての学生にとってベストな選択とは限りません。 高校生活で燃え尽きてしまい、 大学で学び続ける意欲を失っている学生は非常に多く、 その状態で大学に進学しても満足のいく成果を得ることは難しいでしょう。 また、 大
学進学後や社会に出てからでは経験するのが難しい活動に、今取り組みたいという学生もいるはずです。そのような学生にとって、高校卒業後半年から1年の間、 今までとは全く異なる環境に身を置き、 今までできなかった活動に取り組むことは、 とても貴重な経験です。 大学もギャップイヤーを活用した学生をアドミッションで高く評価する傾向にあり、 さらに、 ギャップイヤーを利用した学生は、 そうでない学生と比べて大学進学後の学習意欲が高く、 より好成績が期待できるという調査結果が複数の大学から発表されています。 アメリカのギャップイヤー協会(www.gapyearassociation.org) の調査によると、 ギャップイヤーを取得した学生の 97%が、 大いに成長できたと回答しています。

ギャップイヤーの取得方法

ギャップイヤーの取り方は、大きく分けて2通りあります。1つ目は、 進学する大学を決めた後、 入学を遅らせる方法です。 この場合は、 高校卒業後すぐに大学に進学する学生と同じように進学準備を行います。 そして、 進学を決めた大学にデポジットを納めて大学の籍を確保した上で、 アドミッションに連絡を取り、 入学延期の依頼をします。 延期の期間は1学期から1年程度が一般的で、 多くの大学が一定の条件のもとで延期を認めます。2つ目は、 進学先を決めずにギャップイヤーを取り、 自分が目指す活動に取り組んだ後で大学進学準備を行う方法です。 さまざまな活動に取り組みながら、 時間をかけて大学選びやアプリケーションの作成ができるので、 高校在学中に満足のいく進学準備ができなかった学生や、12年生の成績もアドミッションで評価してもらいたい学生にとっては、 理にかなった方法と言えるでしょう。とはいえ、進学準備を主目的にギャップイヤーを取っても、 あまり効果はありません。あくまでも人間として成長するために過ごす期間がギャップイヤーでありその成長が結果的に入学審査や入学後の学習に役立つのです。また、 ボーディングスクールなど一部の高等学校ではPG (Post Graduate) という13年生の学年を有し、学校内でギャップイヤー・プログラムを提供しています。大学進学後にギャップイヤーを取る方法もあります。何らかの理由で、 大学に通うのがつらくなった時、 ギャップイヤーを取り、 新たな環境で自分を見つめ直すことは、 極めて効果的です。 大学生活が困難になった学生が、 ギャップイヤーを機に立ち直り、 大学に戻って卒業したケースを、私は何人も見てきました。

ギャップイヤープログラムの選び方

社会奉仕活動や海外での異文化体験、 インターンシップなど、ギャップイヤーでできることは幅広いですが、大切なことは、自分に合った活動を選ぶことです。 有意義な大学生活を実現するために、ギャップイヤーでどんな経験を積み、 何を身に付けるべきかをよく考えて、 活動やプログラムを探してください。学習面で不安のある学生は、ギャップイヤーでアカデミックなプログラムを取ることも可能です。 ただし、ギャップイヤーで大学レベルのプログラムにフルタイムで通うと、 大学入学の際にフレッシュマンとして進学する権利を失うので、注意が必要です。ギャップイヤーの発祥はイギリスですが、近年はアメリカでも幅広く認知されるようになりました。ギャップイヤー協会は、ギャップイヤーの種類や活用方法などの情報をウェブサイトで提供すると共に、 プログラムを紹介するイベントを全米各地で行っています。さまざまなプログラムを比較して、目的に合ったものを選びましょう。

(2020年2月16日号掲載)

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