キム・キャトラル / Kim Cattrall

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(2024年8月号掲載)

自由奔放な“サマンサ”は今も人生を謳歌中!

キム・キャトラルと成田陽子さん

一時期、超人気TV番組だった『Sex and the City(セックス・アンド・ザ・シティ)』(1998〜2004)で、最も華やかでセクシー、スマートなサマンサ・ジョーンズの役をのびのびと演じて、他の3人よりはるかにスターパワーを爆発させていたキム・キャトラル。アメリカ人の役が多いが、実は英国生まれのカナダ育ち。
 
『Sex and the City』でのサマンサはセックスが大好きで、狙った男性めがけてすぐに猛突進していたが、実際のキムは優しくて品があり、きれいで、シャープな頭脳の持ち主だ。
 
1956年8月21日、英国はリバプールに生まれ、生後3カ月でカナダのブリティッシュコロンビア州に一家で移住。父親は工事技師、母親は秘書だった。一家はキムが11歳の時にリバプールに戻り、キムは女優を目指してロンドンの演劇学校へ。その後ブロードウェイに繰り出し、数々の舞台に立った。最初の映画は『Rosebud(ローズバッド)』(1975)というピーター・オトゥール主演の異色作で、キムはまだ18歳だった。注目されたのは青春映画の『Mannequin(マネキン)』(1987)でアンドリュー・マッカーシーと共演した時。
 
『Sex and the City』がスタートした当時、キムはすでに42歳だったが、はるかに若い他の誰よりもキラキラと輝いていた。
 
「実は私、アルコールが駄目なの!でも酔ったふりとかは大のお得意。演技力のたまものね」とオドロキの告白をした後、「女の子だもの。きれいなドレスを着て完璧なメークとヘアで変身するのはものすごく楽しいし、女性ならではのトラブルに取り組むエピソードには、いつも身につまされていた」と目を輝かせて話していた。
 
ご存知の通り、その後2010年にキムはこのシリーズから離脱。主演にしてプロデューサーのサラ・ジェシカ・パーカーとの軋轢が話題になったが「自分が楽しい状況で仕事をしたいから、新しい挑戦を試したい」などと説明していたものの、結局はパーカーに比べるとぐんと低いギャラ、4人の女優の格付けのバランスなどの理由が根底にあったと言われている。
 
映画『My Boy Jack(マイ・ボーイ・ジャック)』(2007)、『The Ghost Writer(ゴーストライター)』(2010)などで地味な役ながら演技力で存在感を見せてくれたキム。御大ロバート・デ・ニーロに髪をマッサージしてもらう場面が話題になった最近作『About My Father』(2023)など、自分なりのキャリアを正々堂々とこなしている姿勢が、なんとも頼もしい。

成田陽子

成田陽子
なりた・ようこ◎ゴールデングローブ賞を選ぶハリウッド外国人記者協会に属して30年余の老メンバー。東京生まれ、成蹊大学政経学部卒業。80年代から映画取材を始め、現在はインタビュー、セット訪問などマイペースで励行中。

※このページは「ライトハウス・カリフォルニア版 2024年8月号」掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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