(2026年6月号掲載)
天賦のカリスマ性と美貌は健在!
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目下ファンに絶賛されている『The Devil Wears Prada 2(プラダを着た悪魔2)』(2026)で再びファッション雑誌の編集長役を手がけているメリル・ストリープが衝撃の告白!「実は20年前のオリジナル版のオファーがあった時、もっとギャラをくれなきゃ出ない、って生まれて初めて賭けてみたの。絶対に私が必要だって本能的に感じていたから。当時56歳、もうすぐ引退かな、なんて思っていたし。ところがすぐさまギャラをダブルにして交渉してきて、私の方が仰天してしまったのよ!」。
現在、オスカーを受賞3回、候補21回という歴史的記録の保持者が、うれしそうにケラケラ笑ってギャンブルに勝った喜びを語ってくれた。
「今回の映画は、業界の状況が全て不安定で、いかにして生き残るか、どこまで妥協できるか、雑誌経営破綻で編集長さえもエコノミークラスに乗るなど、悲喜こもごもを描いているでしょ。(前作から)20年後の感想を、と聞かれるけれど、私の歳になるとたった5年前ぐらいの感じなの。ハイヒールはもうダメ、撮影が終わってスリッパに履き替えた時の開放感ったらなかったわ。そうそう、レディー・ガガを引っ張り出したのは私の助力があったからなのよ。それなりにネットワークを持っているの」。
さて、メリルに初めて会ったのはアフリカを舞台にしたロマン劇『Out of Africa(愛と哀しみの果て)』(1985)で、ロバート・レッドフォードに髪の毛を洗ってもらう場面が世界中の女性の羨望の的になった時である。当時36歳、名門ヴァッサー大学卒業、イェール大学演劇部の優等生、と育ちの良さが相まって、すでに崇高な雰囲気を放つ女性だった。同時に天性の優しさも備えて、けがなどするとすぐに手当てをしてくれそうだった。
加えて肌の透き通るような美しさ。遺伝だと控えめに説明しているが、それが彼女の女神のような存在を引き立てて、いかにも内面の平和な静けさを覗かせている。
『The Devil Wears Prada(プラダを着た悪魔)』(2006)の頃は、まだまだファッションセンスが何ともで、毎度会見になるとPTAに出席するお母さんのような野暮ったさが微笑ましかった。もちろん役を得た時の衣装はそれなりにシックなスタイルのものが多かったが。
さて、歌を歌うのが大好きなメリルの次の映画は、歌手のジョニ・ミッチェルの伝記のようで、なんとも楽しみな挑戦ではないか。

成田陽子
なりた・ようこ◎ゴールデングローブ賞を選ぶハリウッド外国人記者協会に属して30年余の老メンバー。東京生まれ、成蹊大学政経学部卒業。80年代から映画取材を始め、現在はインタビュー、セット訪問などマイペースで励行中。










