サルマ・ハエック / Salma Hayek

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(2025年2月号掲載)

情熱あふれる肝っ玉ラティーナ!

サルマ・ハエックと成田陽子さん

いつも陽気でセクシー、頼りになる姉御肌のサルマ・ハエックはメキシコを代表するスターだが、実は父親はレバノン系で石油会社の重役、母親はスペイン系のオペラ歌手なのである。「すごく恵まれた家庭で甘やかされて育った。アメリカに行って教育を受けたい、さもないとサボって落第するから!と父親に宣言して、見事ルイジアナ州の寄宿学校に行き、そこで女優になりたいと決意した」。
 
1995年の『Desperado(デスペラード)』でアントニオ・バンデラスと共演してハリウッドで注目され、『Frida(フリーダ)』(2002)でメキシコの画家、フリーダ・カーロを演じてオスカー主演女優賞候補になり、やっと彼女の才能が認められたのである。当時はちゃきちゃきのラティーナで、魅力的なメキシコ訛りで大声で喋っていた。「もし私より大きなコホネス(男性のタマタマ、転じて肝っ玉)を持っている男性に会ったらすぐ結婚するわ!」。それから7年後にフランス人の億万長者で、グッチやイヴ・サンローランなど超高級ブランドの総合オーナーであるアンリ・ピノーと晴れて結婚。
 
「私にとってお金はあまり重要じゃない。彼に会った時、誰だか知らなかったけれどセクシーで、自信にあふれていて、素晴らしい目を持っていて、とってもチャーミングだった。後から、やれお金に目がくらんだとかいろいろ言われたけど、勝手にほざいてちょうだい。私は自分の資金でやり繰りしている。ある時、製作費が不足して走り回っていたら彼がポンと数百万ドルを出してくれたけど、ちゃんと返しました。ところで、お金持ちも差別されていることを知ってほしい。この世の中、不平、不満、嫉妬が渦巻いているから、リッチな人は悪人で悪巧みに長けていると勝手に思い込んでいる人が大勢いる。もっと朗らかな気持ちで生きていきましょうよ!」。
 
2024年11月に放映されたTVシリーズ『Like Water for Chocolate』は彼女が企画製作し、現在プロモーションに全力を注いでいる作品だ。
 
「オリジナルの映画版(1992)は私の最も大好きなメキシコが舞台の時代劇で、それを今の若い世代に見せたいと思った。女性が自分の運命を自分で切り開く物語。主題はお料理で、『おいしく食べて、その後メイクラブしよう』というシンプルなモットー。現代に受けるように少しストーリーを変えたけど、女性にパワーを持ってほしいという願望を込めました」。
 
両腕を雄弁に動かして説明するサルマの熱量は、まさに圧倒的であった。

成田陽子

成田陽子
なりた・ようこ◎ゴールデングローブ賞を選ぶハリウッド外国人記者協会に属して30年余の老メンバー。東京生まれ、成蹊大学政経学部卒業。80年代から映画取材を始め、現在はインタビュー、セット訪問などマイペースで励行中。

※このページは「ライトハウス・カリフォルニア版 2025年2月号」掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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