クリストファー・ウォーケン / Christopher Walken

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(2024年5月号掲載)

軽妙なウォーケン節と体のキレは健在!

クリストファー・ウォーケンと成田陽子さん

4年間ほど銀幕から遠ざかっていたクリストファー・ウォーケンが『Dune: Part Two(デューン 砂の惑星 PART2)』(2024)で皇帝の役を演じた。スーパーボウルのCMでは大勢の人に彼独特のアクセントをからかわれて、彼の拍子抜けするおかしなリズムと喜劇的才能に加えて、元ダンサーだった体のキレがあらためてもてはやされている。
 
「実は僕、SF映画が大好きで、『Star Wars(スター・ウォーズ)』のハン・ソロ役のオーディションに挑戦したんだ。500人受けたそうで、僕は見事に落っこちて、ハリソン・フォードが役を取ってしまった。それだけに、『Dune: Part Two』のオファーは実にうれしかった。おまけにエンペラー(皇帝)だからね。周囲の人々が僕を皇帝のように扱ってくれたし。ブダペストのロケも楽しかったなあ」。
 
と、お気楽なコメントをするウォーケン。彼には過去に何度も会っているが、オリジナルのエピソードをまるで国際的な機密のようにいつも話してくれるのが何ともおかしい。
 
「僕はニューヨークに住んでいるのだが、近所の魚屋へ行くたびに、威勢よく魚をさばいているお兄さんたちの髪がみんな黒々として豊かなのに気が付き、『魚を食べると髪が増えて良くなる』セオリーを発見。以来、心して魚を食べ、あのおっ立ったヘアスタイルを維持しているんだ」と自慢したりするのもウォーケンらしい。
 
1969年、キャスティング・ディレクターのジョージアン・ソンと結婚。二人には子どもがなく、「だから休みなく仕事をして、これほど多くの映画に出られるのさ!」と、すでに143本もの作品に出ているハードワークぶりを豪語してみたりもする。
 
『Pulp Fiction(パルプ・フィクション)』(1994)の元軍人役の長いモノローグでは、貴重な時計を下半身の一部に突っ込んでいかに隠し持っていたかを、ど真面目に説明する場面が有名だ。
 
『Mouse Hunt(マウス・ハント)』(1997)ではネズミ捕りのプロの役で、床に落ちているネズミの糞を食べて、やれカルシウム不足だ、睡眠不足気味であるなどとネズミの生態をクソ真面目に分析するなど、「ウォーケン節」はつとに注目されている。
 
『The Deer Hunter(ディア・ハンター)』(1978)でアカデミー助演男優賞を受賞したウォーケンも2024年で81歳。まもなく『That’s Amore!』というミュージカルで旧友のジョン・トラボルタと共演する。二人のダンスが楽しみだし、まさにシニアの「鑑」なのであります。

成田陽子

成田陽子
なりた・ようこ◎ゴールデングローブ賞を選ぶハリウッド外国人記者協会に属して30年余の老メンバー。東京生まれ、成蹊大学政経学部卒業。80年代から映画取材を始め、現在はインタビュー、セット訪問などマイペースで励行中。

※このページは「ライトハウス・カリフォルニア版 2024年5月号」掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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