ソフィア・ローレン / Sophia Loren

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(2025年10月号掲載)

人生の喜びを体現する永遠のグラマースター

ソフィア・ローレンと成田陽子さん

2025年9月20日に91歳になったソフィア・ローレンは、スイスのジュネーブ郊外の家で静かに、ゆったりと「自らの歴史」を紐解きながら暮らしている。2023年9月に自宅で転倒して腰骨を骨折、現在は杖を使う生活を余儀なくされているが、戸外の空気が大好きな彼女は庭仕事などに精を出しているそうだ。
 
「鏡を見るたびに自分を励ますの。心の中の平静を保ち、なんて幸せ者なのでしょうと思う。毎日それだけが重要なのよ」と語っている。
 
1枚目の写真は10年前のものだが、世界のグラマースターの矜持とオーラをパワフルに放出していて、シニア世代の極上の励みであった。

『Prêt-à-Porter / Ready to Wear』の頃のソフィア・ローレンと成田陽子さん

華麗な美貌と確かな演技力で世界を席巻した伝説的女優。写真はファッション業界を描いた作品『Prêt-à-Porter/Ready to Wear』の頃。

初めてソフィアに会ったのは『Prêt-à-Porter / Ready to Wear(プレタポルテ)』(1994)というファッションの世界を描いた映画のとき。ちょうど60歳で、日焼けした肌がヌメヌメと輝いていたが、このルックスを維持する努力を少しばかり話してくれた。ちなみにヨーロッパ人(ソフィアはイタリア出身)はやけに真っ黒に日焼けするのが好きな傾向がある。
 
「食べるのも体に塗るのもオリーブ油。パスタは毎日食べ、朝起きて太陽がいっぱいの部屋で体中に上質のオリーブ油を塗って日光浴をしながらエクササイズをするわ。もちろんヌードでね!」。
 
ずっと後になってこの話を蒸し返したら、「え、ヌードで体操!そんなこともうしないわよ。今は朝の散歩だけ」とケラケラと笑いながら返事をしてきた。
 
整形手術の是非を聞くと、「この年になるとメンテナンスが大変だけれど、整形手術はしてない。いつまでも18歳のルックスを保つなんて自然に逆らう行為でしょう。肉体も全てのパーツが下がってきて徐々に老化して、私もシワシワになったけれど、このシワはハッピーなシワなのよ。手術をすると醜く、悲しいシワが出てくるから、人工的な処置は嫌い。まだデビューしたての頃、カルロ(・ポンティ/夫)に、鼻が長すぎるから整形しなさいと言われたけれど、自分の顔を変えてまで女優になりたくない、と拒否したのよ。自分の個性を尊重して良かったと思う」と毅然として答えてくれたのを思い出す。
 
そして1980年からトレードマークの大きめの眼鏡をかけて、眼鏡をファッショナブルなアクセサリーに進化させたのもソフィアのおかげなのである。

成田陽子

成田陽子
なりた・ようこ◎ゴールデングローブ賞を選ぶハリウッド外国人記者協会に属して30年余の老メンバー。東京生まれ、成蹊大学政経学部卒業。80年代から映画取材を始め、現在はインタビュー、セット訪問などマイペースで励行中。

※このページは「ライトハウス・カリフォルニア版 2025年10月号」掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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