ケイト・ベッキンセイル / Kate Beckinsale

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(2026年4月号掲載)

可憐な美貌と芯の強さが同居

ケイト・ベッキンセイルと成田陽子さん

「英国のバラ」と呼ばれる可憐な美人女優のケイト・ベッキンセイルだが、実は相当なインテリにしてタフクッキー(たくましい女性)なのである。2025年にはスパイ映画『Wildcat(ワイルドキャット)』、医療スリラー『The Patient』、中近東が舞台の『Stolen Girl(ストールン・ガール 真実の行方)』と3本の映画で頭脳と筋肉を駆使して駆けずり回り、今やアクション女優として活躍中。
 
最近は義理の父親、続けて実母を亡くし、そのためのストレス性アレルギーやら、拒食症に発する食道のダメージなどで激痩せして心配されていたが、生まれつきのファイター精神を発揮して新企画も3本予定されている。
 
ケイトと初めて会ったのは『Pearl Harbor(パール・ハーバー)』(2001)で米国海軍の看護婦を演じた時。若きベン・アフレックとジョシュ・ハートネットの二人の海軍士官にモテる役で、ベンの搭乗機が行方不明になり戦死という知らせを受けてジョシュとの将来を決めるものの、何とベンは生きて帰ってくるという戦争メロドラマだった。
 
父親はイギリスのテレビ俳優、母親も美人女優として知られ、小さい頃は女優になるのだろうと思われていたが、「絶対にお医者さまになる!」と答えていたそう。生来の性格で勉強に励み、名門オックスフォード大でフランス文学とロシア文学を専攻。演劇部にも顔を出し、テレビや舞台の仕事に興味を持つようになったものの、ハリウッドで人気が出てくるとへそ曲がり精神が出てきて、「女優業は一生の仕事ではない。今でも医者になる夢は捨てず、大学の医学部に入って医師になるつもり」と繰り返し、その美貌とエリート意識にしばらくは鼻白んだものだった。
 
1995年の舞台劇『The Seagull』で共演したマイケル・シーンと親しくなり、1999年には娘のリリーが誕生。しかし二人の仲は8年で終局を迎え、その後『Underworld(アンダーワールド)』(2003)の監督、レン・ワイズマンと結婚。ここからケイトの「女傑」役が実り始め、『Total Recall(トータル・リコール)』(2012)ではコリン・ファレルを相手に身体中の骨が折れんばかりの死闘を見せてくれた。その後二人の結婚生活は11年で終わり、最近は20歳以上年下の俳優たちとのロマンスが発展してタブロイド紙のターゲットになっている。
 
「英国のバラなんていう形容詞はすごくうっとうしい。だって私は純粋な英国人ではなく、曽祖父はビルマ人だったのですからね」と反抗精神は相変わらず健在なのである。

成田陽子

成田陽子
なりた・ようこ◎ゴールデングローブ賞を選ぶハリウッド外国人記者協会に属して30年余の老メンバー。東京生まれ、成蹊大学政経学部卒業。80年代から映画取材を始め、現在はインタビュー、セット訪問などマイペースで励行中。

※このページは「ライトハウス・カリフォルニア版 2026年4月号」掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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