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クルマのトラブル対処法

Lighthouse編集部

カリフォルニアでの生活に車は必須。どこへ行くにも車がなければ始まらない。でも、何かトラブルに遭った時はどうすればいいの?  トラブルが起きないようにするには?  今回は、快適なカーライフを送るために、知っておきたいメンテナンスとトラブル対処法をわかりやすく説明しよう。

(2005年4月16日号掲載)


日頃からやっておこう車のメンテナンス

「オーナーズマニュアルはメンテナンスの部
分だけでも読んでください」(貝原さん)

基本情報はオーナーズマニュアルで

 車は私たちにとっての生活の足。身体の一部のように普段から定期的にチェックしたいものだ。日頃のメンテナンスについて、アメリカンホンダモーターのオートモービルサービスマネージャー・貝原典也さんに話を聞いた。

 「車のしくみは、オーナーズマニュアルを一通り読んでいただくと、基本的なことがわかります。特にメンテナンスの部分だけでも読んでおいていただくといいですね」と貝原さん。このオーナーズマニュアルは1台に1冊ずつついてくるので、日頃からグローブボックスに入れておくとよいだろう。そこには、いつどんなメンテナンスをするべきかが一覧表になっていて、実際に行ったメンテナンスを記録する表も記載されている。

 具体的なメンテナンスの説明に入る前に、車に乗る時に、いつも習慣として行っておきたいことを教えてもらった。

 「乗る前に、車を1周して、タイヤの状態など何か異常がないかを確認してください。また、エンジンをかけた時にインストルメントパネルの表示がいったん全部ついて消えますが、赤もしくはオレンジのサインが消えないで残っている場合、どこかに異常があることが考えられますので確認してください」。

 また、運転中も、赤やオレンジのサインが点いていないか、クーラントの温度ゲージが異常に上がっていないか、時々目を配ると良いだろう。

エンジンオイルの交換は不必要に行わない

 さて、車の心臓部となるのがエンジン。エンジンをスムーズに動かすためのエンジンオイルは血液のようなもの。ホンダのオーナーズマニュアルでは、ガソリンを入れるたびにエンジンオイルをチェックすることをすすめている。エンジンに取り付けられているディップスティックと呼ばれるもので、規定の量があるか調べる。オイルがなくなってしまうと潤滑不良になり、エンジンがスムーズに動かなくなるばかりでなく、最悪、エンジン自体にダメージが起こることもある。また、オイル自体にも寿命があり、劣化するとその能力が衰えてしまう。

 「オイル交換は、最近の車であれば、通常の運転をしている場合は、7500マイルから1万マイル走行時、もしくは1年のどちらかが先に来た時に行えば十分。ただ短い距離での繰り返しの運転やトレーラーを引くなど、シビアな条件で運転している場合には、その半分程度の走行距離が目安です」と貝原さん。3000マイルか3カ月に1回が目安とよく言われるが、貝原さんは「必要以上に早く交換しても特に意味はない」と言う。まだ使えるオイルを捨てているため、環境にも良くないとも。メーカー側としては、なるべく長くもたせて、顧客や環境に負担のかからないような車作りを目指しているそうだ。

 また、オイル交換は専門店やディーラーに頼まなくても自分でもできる。エンジン下部のオイルパンのドレインボルトを外して、古いオイルを全部出し、新しいものを注入するだけ。かかる時間も30分程度だ。しかし、車種によってはジャッキで車を持ち上げたり、古いオイルは指定された処理引き受け場に持っていかなければならないなど、面倒なことも。専門店やディーラーでは点検も一緒にしてくれるので、プロに任せた方が無難。


交換はオイルだけでも3種類。記録をつけて確実に

 では、その他の潤滑油について説明しよう。交換すべきオイルは、エンジンオイルを含めて3種類。車によっても違うが、ここではホンダ・アコードの場合を紹介する。トランスミッションは、エンジンの駆動力をタイヤに伝える部分だが、こちらもオイルが大変重要。オートマチックトランスミッションの場合、12万マイルか6年のどちらかが先に来た時に交換する。また、2回目以降は、古いオイルがどうしても少し残ってしまうこともあり、交換時期が早くなって9万マイルごとに。そして、ブレーキオイルは、ホンダでは3年ごとを目安にして交換をすすめている。

 クーラント(冷却液)も、12万マイルか10年で、2回目以降は6万マイルごとに交換する。そして、ウィンドーウォッシャー液は、頻繁に足すこと。「カリフォルニアではウィンドーウォッシャーを使う頻度は少ないかもしれませんが、気候条件などによっては、早くなくなることもありえます。自分で簡単に補給できるので、長距離の旅行などの際には、車のトランクに入れておいて、気づいたら入れるといいでしょう」(貝原さん)。ウォッシャー液が切れてしまったら、臨時であれば水を入れても悪くないそうだ。しかし、洗浄効果や、地域によっては凍結防止などを考えると、専用液の方が良いにこしたことはない。

 さらに、交換すべきはエンジンのエアクリーナーフィルター。こちらは、3万マイルごとに行う。
 やらなければならないことはたくさんある。覚えておくのは大変なので、オーナーズマニュアルやメンテナンスジャーナルを使って、確実にチェックしていくのが望ましいだろう。また、いつも同じ業者やディーラーに車を持っていけば、次にいつ何をすればよいか、教えてくれるはずだ。

 しかし、これらの期間はあくまでも目安。個人の車の乗り方により、メンテナンスの必要性が多少違ってくるのは当然だ。そこでホンダでは、2年前より「メンテナンスマインダー」というシステムを車に搭載。各所に設置されたセンサーからの情報をもとに、エンジンオイルの寿命をコンピューターが計算、その車に必要な、その他のメンテナンスと合わせてインストルメントパネル上に表示してくれる。「現在、ホンダのオデッセイ、リッジライン、アキュラのRLとTLに採用していますが、今後は、搭載車種を拡大していく予定です」(貝原さん)とのことだ。

乗る前にタイヤをチェック。ローテーションにもコツ

 次にタイヤについて。先述したように、乗る前には車を1周し、タイヤに空気が十分に入っているか、傷などはないか目で確認すること。また、空気圧をゲージで時々チェックし、規定の数値内(モデルによって異なるが、通常30〜35psi)であればOK。空気はあまり入れ過ぎると、物が当たった時の衝撃が強くなり、乗り心地が悪くなる。また、空気圧が低すぎるとタイヤの磨耗が激しくなり、燃費も悪くなる。

 一方、スペアタイヤは最近ではコンパクトスペアタイヤと呼ばれる、幅が細く、空気圧が高いものが一般的。普通のタイヤの倍くらいの空気圧になっていれば良い。通常はトランクに入っているため空気が抜けることはないが、いざという時に使えるよう、必ずチェックして空気を足しておくこと。

 タイヤの磨耗については、磨耗を知らせるインジケーターとして、タイヤの溝が浅くなっている部分があるので、それが表面に出てきたらタイヤ交換の時期。乗り方によって違いがあるので、頻繁にチェックすることが望ましい。また、タイヤのローテーションも1万マイルごとに行いたい。タイヤには右用、左用と分かれているものもあるが、そうでなければ、「前は左右変えずにそのまま後ろに、後ろは左右を変えて前に」というのが、原則のようだ。

 昨年発売されたホンダのオデッセイ・ツーリングなどにはタイヤ空気圧をモニターするシステムが装備されている。タイヤの空気圧が下がるとインストルメントパネルに表示してドライバーに知らせてくれるものだ。また、タイヤメーカーのパンクに対する開発も進んでおり、オデッセイ・ツーリングには、タイヤの中に硬い芯を入れ、パンクしても速度50マイルでマイルまで走行できるミシュランのタイヤが採用されている。こうした装備があるとドライバーにとって安心だ。

 そして、バッテリーについて。「バッテリーも4、5年で劣化します。エンジンのかかりが悪くなったら、バッテリーが弱っている可能性があると考えてください。バッテリーについているインジケーターでコンディションを確認してください」(貝原さん)。ディーラーなどではバッテリーのテスターがあるので、まだ使えるバッテリーかどうか、調べてもらうとよいだろう。

こんな時はどうする? 車の故障対処法

 最後に、貝原さんからトラブルが起こった場合のアドバイスをしてもらった。

 まずは、エンジンがオーバーヒートしてしまった場合。水温計がHに達してしまった場合、安全なところに車を移動させて運転を止め、エンジンは作動させたまま、しばらく冷やす。温度が下がれば少しは運転できるので、ディーラーやショップまで乗って行く。

 次に、タイヤがパンクした時、コンパクトスペアタイヤの場合は、つける位置に注意。一般にFF(前輪駆動)車の場合、前輪がパンクした場合でも、スペアタイヤを前輪につけないようにすることが望ましい。できれば面倒でも、後ろのタイヤを前に持っていき、スペアタイヤは負担の少ない後輪につけるように。逆にFR(後輪駆動)車の場合は、スペアタイヤは前輪につけること。コンパクトスペアタイヤはあくまでも緊急用。装着時の走行には十分注意し、できるだけ早く標準指定のタイヤに交換すること。

 また、バッテリーがあがってしまった場合。エンジンが動かなくなってしまうので、周囲の人に協力してもらい、他の車のバッテリーにジャンパーケーブルをつなげ、ジャンプスタートさせること。このジャンパーケーブルはさほど高くないので、普段から車のトランクに入れておくと、いざという時に助かる。ライトのつけっぱなしなどが原因でバッテリーがあがる場合もあれば、バッテリーの寿命が原因の場合もあるため、後でディーラーか専門店で調べてもらうと安心だ。

(2005年4月16日号掲載)