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西大和学園校長に聞く、バイリンガル教育のポイント

Lighthouse編集部


第1言語を確立させることが
バイリンガルへの早道

4年生クラスの生徒に囲まれて。
担任の永松啓治先生(後列左)と
西浦校長(後列右)

 西大和学園は、1993年、全日制の私立日本人学校として開校した。同校に入学する生徒のほぼ100%近くが駐在員の子弟だが、バイリンガルを目指して現地校を選ぶ駐在員保護者は多い。だが現地校に入学させたものの、多くの父兄が日本語教育に不安を抱えているのが現状だ。多くの保護者の要望に応える形で2002年6月に立ち上がったのが、土曜日補習校だ。

 「現在、補習校に通っている生徒数は261名で、幼稚園から中学3年生までいます。同校では日本の教員免許を持つ教師が、日本の教科書を使い、同じ教材教具で日本の教育の現場に即した授業を展開しています。ただ時間的にすべてをカバーすることは不可能ですので、大切なところを抜粋して教えています」と、西浦将芳校長は語る。


帰属意識の確立が国際化への第1歩

 入学に際しては、教師が話している日本語の内容が理解できることが前提になる。補習校の授業は4時間。そのうち2時間を国語の授業にあてている。「目標はネイティブの日本語を身につけることにありますので、卒業までに新聞を普通に読める程度の日本語力を養います」(西浦校長)。

 西浦校長はバイリンガル教育において、第1言語の重要性を強調する。

 「日本から来て現地校に入る子供は、文字通り突然英語の世界に放り込まれるわけですが、現地校に入ればバイリンガルになると思い込んでいる人が多いのは気がかりです。途中で教育言語が変わるというのは大変なことです。それが子供にとってどれだけのストレスになるのか、どれほど孤独にさいなまれるのか、その辺を親はもっと認識すべきではないかという気がします。また日本に帰った時の学力の遅れや日本語の未発達などのリバウンドが非常に怖い。中途半端なバイリンガル教育は子供の負担や心の傷となるということを、親はもっと考慮する必要があるのではないでしょうか。第1言語を英語にするのか、日本語にするのかを早い段階で決めて、それを軸足に第2言語を取り入れていくのがバイリンガルへの早道ではないかと思います。第1言語が確立していれば、第2言語はついて来るものです。現地校と日本人学校を行ったり来たりさせて親がフラフラしてしまうと、子供は母国語を確定できないだけでなくアイデンティティーを失いかねません。日本人としての物の考え方や常識など、帰属意識や精神の拠りどころを確立させるのは非常に大切で、それが国際化への第1歩ではないかと思います」。

西大和学園カリフォルニア校
西大和学園補習校
2458 Lomita Blvd.
Lomita, CA 90717
310-325-7040


(2005年5月16日号掲載)