ライトハウス
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ライトハウスの特集

アメリカでの教育・進学、ビザ・法律、市民権・永住権、観光・レジャー、求人・仕事、グルメ・レストランなど、現地情報誌「ライトハウス」の過去の特集をご紹介。

夢を実現させた経営者たち(2)

Lighthouse編集部

独立・起業はアメリカンドリームの1つでもあり、日本よりもはるかに一般的だ。しかし、いざ起業しようとしても、不景気な昨今では相当の勇気が必要。ためらう人も多い。今回は、そんな時だからこそ、独立・起業した経営者たちに、彼らの軌跡や今後の展望を前向きに語ってもらった。


スタイリスト
玉田尚子さん

TAKA BEAUTY SALON INC.社長
京都市生まれ。宝石鑑定士の資格を取得し、日本で宝石業を営むも、その時の過労がたたって休業し、母親が住むアメリカに渡る。その後投資家ビザとコスメトロジストの資格を取得し、1997年にヘアサロンをオープンした。


会社名:TAKA BEAUTY SALON INC.
業務内容:ビューティーサロン
従業員数:15人
創業年:1997年
ウェブサイトwww.takahair.com



起業のきっかけ

アメリカで大学を卒業後、GIAという世界共通の宝石鑑定士の資格を取得し、日本で宝石業を営みました。それがハードな仕事で身体を壊し、3回救急車で運ばれました。仕事は大好きだったのですが続けることができなくなり、休養も兼ねて親の住むアメリカに戻りました。

当時は、ビザなしで渡米。現在サロンが入っている新築のビルの前をたまたま通りかかったのですが、その様子がとてもかわいくて、そこでビジネスを始めて投資家ビザを取ろうと思い立ちました。でもビジネスプランがあったわけでもなく、母が美容業をしていたという理由で、ヘアサロンを始めました。

正直、お金のことなんて考えていなかった。覚えているのは、投資家ビザ取得に1250万円ほどかかったこと。日本で貯めた資金と親のサポート、残りは借金で補いました。



ビジネス運営のプロセス

コスメトロジストの資格を取得し、サロンをオープン。当時のスタッフは、ネイリスト1人、フェイシャル1人、スタイリスト2人と私の5人。うち1人は母でした。「いい仕事をしてお客様に喜んでもらえたら、ビジネスは上手くいく」と信じていました。母はコンテストでも優勝するほどの腕前で、お客様も増えて忙しくなりました。しかし、ある時気が付くと店が赤字。お客さんは増えて、サロンの知名度も上がっているのになぜ!?と焦りました。もう、店を閉めるか運営法を変えるかしかない、それが最大の転機でしたね。

私の周りには実業家の友達がたくさんおり、彼らは大きな会社を経営しながらも、生活を楽しんでいました。子供の教育にも熱心で、家族の時間も大切にしている。ふと自分がどうなりたいかを考えた時、それまで私がやってきたのはすべて日本式だと気付きました。本当に成功するには、日本の良いところを活かしながらアメリカ流でやっていかねばと悟りました。

それから仕事が楽しくなりました。趣味が仕事ですね。最初は仕事ばかりの生活が恥ずかしかったけど、アメリカ人はどれだけ自分が楽しんで仕事をしているかを自慢するでしょ。私もそれでいいんだと気付きました。

リスクマネージメントで言うと、常に新しいことをやっていこうと思っています。きれいなお花も、水をやらなければ枯れてしまうし、咲かせ続けるためには努力が必要。今、お店の改装中で、今回で4回目。時代の早い流れに合わせてシステムやサービスを変えています。

コツコツ頑張ることも大切。自分の現状を把握し、いかにシンプルに効率良く目的地に到達するか。つまり、「ワーキング・スマート」が大切ですね。



独立の喜びと苦しさ

開店直後のサロンにて。右が玉田さん
左は一緒に店を支えた母親

1番の喜びは、親孝行ができること。幼い時に父を亡くし、苦労してきた母を見てきましたから、楽をさせてあげたいのです。一緒に時間を過ごし喜びを分かち合ったり、旅行に行ったり、食事をしたり、母が喜ぶことは何でもしてあげたい。また、従業員がうちの店で働くことで生活レベルがアップし、人間的にも成長し、頑張っている姿を見ることは最高の喜びです。

また、色々苦難を乗り越えることで、人生において色々な発見があったり、今まで自分が見えなかったものが見えてくることはとても楽しいと思います。



これから目指すこと

これまで助けてくださった人たちへの感謝の気持ちが強くなり、私が助けてもらった分、頑張っている人たちを助けていきたいと思います。

また、人をきれいにすることで社会貢献をしたいです。「AVEDA」というオーガニック商品がありますが、カラーリングやパーマ材などの薬品は最高99%自然材料が使用されていて肌に優しいです。美を通してこのような商品を使うことで環境汚染を少なくし、社会貢献していきたいと思っています。



《成功のポイント3カ条》
1 コツコツと頑張る
2 将来に向けて新しい物、良い物を前向きに取り入れる
3 愛と感謝の気持ちを忘れない



キャリアパス
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1990年 渡米 
1993年 モンタナ州キャロル大学を卒業
1994年 宝石鑑定士の資格を取り宝石業を営む
1997年 身体を壊したことをきっかけに再渡米、タカヘアサロンをオープン



(2009年3月16日号掲載)